ローラースケートグループが消滅
7月24日、『STARTO ENTERTAINMENT(以下、STARTO社)』に所属するジュニアグループ『Go! Go! kids』の活動終了がジュニアofficial websiteで発表された。
これにより、旧ジャニーズ事務所時代から引き継がれてきたローラースケートのパフォーマンスを行うグループが完全に消滅し、一部のファンを落胆させている。
「『Go! Go! kids』といわれても、メンバーを知っているファンは限られています。ただ、ローラースケートを売りとするグループは、諸星和己(54)が所属していた『光GENJI』から始まり、『Kis-My-Ft2(以下キスマイ)』。そして、『HiHi Jets(以下HiHi)』へと続いていました。それを継承するグループがなくなってしまったことを悲しむファンは多いですね」(アイドル誌ライター)
故・ジャニー喜多川氏が少年野球に強いこだわりを見せていたのは有名な話だが、一方で氏はショーの構成にローラースケートを使うことを’70年代から実践してきたという。
「当時は『日米対抗ローラーゲーム』がテレビ放送され、社会現象となりました。ローラースケートのプロチーム『東京ボンバーズ』は多くの人気者を輩出し、一世を風靡していました。ジャニー氏はかなり触発されたようです。
『東京ボンバーズ』の末期メンバーの猪狩直樹はHiHiの猪狩蒼弥(22)のお父さん。彼は、『東京ボンバーズ』末期の伝説的メンバーでした。ジャニー氏が亡くならなかったら、HiHiは当初のコンセプトどおり、キスマイに次ぐローラースケートのグループとしてデビューしていたはずです」(テレビ局ベテランプロデューサー)
だが、ジュニアのグループのメンバーはシャッフルされ、猪狩は『KEY TO LIT(キテレツ)』に加入。そこにはローラー未経験の『美 少年』や『7 MEN 侍』らから来たメンバーもいるため、パフォーマンスでローラースケートを履く可能性は極めて低いといわれている。
大人のアーティスト事務所へ
「ジュニアのグループの解体は、ジャニー氏のカラーを完全に払拭させるためともいわれていたので、同じく、ジャニー氏の演出を思い出させるローラースケートのグループもなくなったのでしょう。さらにもうひとつ、STARTO社に新たな動きがありました。元『光GENJI』の佐藤アツヒロ(51)や、元『関ジャニ∞』で元『NEWS』の内博貴(38)、『Four Tops』の長谷川純(39)。
そして、元『noon boyz』の野澤祐樹(32)らのファンクラブができたのです。内は舞台で、長谷川はときどきドラマで姿を見かけますが、野澤に関しては我々記者の間でも『退所した?』『してないよね?』という話が時折出るぐらいで、なかなか近況が掴めません」(前出・アイドル誌ライター)
ちなみに、『Four Tops』の元メンバーは、山下智久(40)、生田斗真(40)、風間俊介(42)と長谷川だった。山下が『NEWS』に加入したタイミングで自然消滅したが、長谷川以外はドラマや映画で主演を張ったり、名脇役として大活躍している。
『noon boyz』は、『笑っていいとも!』(フジテレビ系)の“最後のいいとも青年隊”で、野澤の相方だった真田佑馬(32)は’18年に退所しており、現在は『7ORDER』のメンバーとして活躍している。放送作家でコラムニストの山田美保子氏は、STARTO社のこの動きについて、次のように分析する。
「それでもスタッフと真摯に話し合いを続け、STARTO社に残った人物を事務所は大切にしているのだと思います。彼ら以外を見渡しても、現在のデビュー組の多くは30歳を超えたメンバーが大半ですが、事務所は彼らを上手にプロデュースしていると思います。寺西拓人さん(30)や原嘉孝さん(29)の『timelesz』加入で注目された“舞台班”の主要メンバーをスポーツ紙が大きく取り上げたり。
先日は、『なにわ男子の逆転男子』(テレビ朝日系)に『ふぉ〜ゆ〜』が出演してゲームで対決していました。『A.B.C-Z』がライブの“対バン”相手として選んだのは、なんと『純烈』と、DAIGOさん(47)がボーカルを務める『BREAKERZ』でした。
企画として、すごくセンスがあるなと思います。こうした動きを見るにつけ、長く事務所に所属する30代、40代のタレントをSTARTO社がもう一度、売り出そうとしているのだと感じました。かつてボーイズグループはいわば同社の専売特許でしたが、他事務所からもボーイズグループがどんどんデビューし、人気になっている今、元祖・男性アイドル事務所だったSTARTO社は“大人の男性アーティスト事務所”へと変わりつつあるのかもしれません」
新社長就任で見えてきた新機軸。果たしてファンはどう感じているだろうか。
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