トランプ米大統領は11日、ホワイトハウスで記者会見し、首都ワシントンの犯罪発生率が「制御不能だ」として州兵約800人を派遣し、地元警察を連邦政府の指揮下に置くと表明した。さらに今後、正規軍を動員したり、他の都市でも同様の措置を講じたりする可能性があることも明らかにした。
トランプ氏は、ワシントンの犯罪発生率がメキシコ市や南米コロンビアの首都ボゴタよりも高いと主張。「私たちの首都はギャングや血に飢えた犯罪者、不良少年やホームレスらに占拠されている」との持論を展開し、「法と秩序と公共の安全の再確立を支援する」と強調した。
だが、ワシントン警察の統計によると、今年の殺人や強盗を含む暴力犯罪の発生件数(8月11日午前0時現在)は前年同期比552件減の1586件で、盗難などを含めた犯罪全体の件数も前年同期比で7%減となっている。
米メディアはワシントンの犯罪発生率は「過去30年で最低水準」と報じている。【ワシントン金寿英】
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