俳句の根=源星野高士

俳句の根=源星野高士

 今でこそ俳句の大会は全国にたくさんあり、欠かせないのはそこに発表、表彰される募集句である。私もいくつかの選考委員をしているが、その中でも面白いのはアプリ「俳句てふてふ」の「全国景勝地俳句コンテスト」である。  大会のほとんどは自由題とか季題が出されたり、最近では言葉などが出る題詠だが、同コンテストは「山岳」「渓谷」「河川」「湖沼」...
水原紫苑・選

水原紫苑・選

ふるさとの駅のホームに立つ父は水面(みなも)をわたる光のように 京都市 右手のハンマー <評>水面をわたる光のような父は存在の核心を見せた。生のうちにいくたびもない出会いは詩にふさわしい。 心臓を磁石のようにふるわせて夜の浅瀬に鳥交りたり 加古川市 石村まい <評>空を飛ぶ鳥が地上の浅瀬で交わることの意味が心臓をふるわせる。 無秩序...