10代で芸能界デビューも壮絶パワハラ…芸人夫との結婚で人生激変 4月に独立した住谷杏奈の現在地

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4月からは高校生たちの先生に 独立後も順調なワケ

 4月に大手芸能事務所から独立したタレントの住谷杏奈が実業家として存在感を高めている。自ら経営する会社は全4社。コンサルタントとして協力する契約企業は常時10数社と引っ張りだこだ。2児の母として、仕事と育児を両立している。「芸能人という意識は全くない」と話す住谷に独立後の心境、現在の生活について聞いた。

 とにかく前向きでパワフルだ。

「私自身、「『何かを捨てなければ新しいものは入ってこない』という考え方なので、環境を変えてみたいという気持ちが強かったです。人間関係も定期的に整理して、新しい気を入れるようにしています。2年前に『捨てる』をテーマにした本を出したこともあるのですが、何かを手放せば新しいものが入ってくると信じているので」

 住谷に独立に至った理由を聞くと、はっきりと言った。14年間にわたり、お世話になった事務所だ。独立して誰もが活躍できるとは限らない。しかし、住谷は、実業家として変わらず走り回っている。

「経営するサロンのオーナー業、新ブランドの立ち上げや商品のプロデュース、企画などで忙しくしています。4月からは『BLEA学園』で高校生の講師も始めました。関係性は深まったと感じています」

 学校では月1〜2回のペースで、高校生たちに教えている。

「私が担当しているのは、美容や商品企画に興味がある生徒たちが集まる選択授業です。みんな高校生とは思えないほど熱心で、マーケティングの基礎知識やターゲット設定などの話もすべて理解してくれます。卒業までに一つの商品を作り上げるコースなのですが、順調に進んでいますね。今の高校生は夢がある子が多いなと感心します。私が高校生の頃は何も考えずに生きていたので(笑)」

 生徒から刺激をもらうことも多い。

「授業の前に『最近どんなコスメ使ってるの?』といった世間話をしながら、常に新商品のことを考えています。『今の子はバラエティーストアよりドラッグストアやドン・キホーテに行くんだな』とか、マーケットのヒントをもらっていますね」

 20代で事業を始め、現在は美容サロンや自身のマネジメント会社など4社を経営する。店舗では管理から従業員の面接まで、幅広い業務をこなす。

 企画立案やプロデュースに協力した商品の総売り上げは、累計500億円ほど。そのためのアイデアを磨く努力を怠らない。

「私が名前を出してやっているのは、ヘアケアブランドと粘膜ケア専門ブランドなど2、3社です。名前を出さない企業のコンサルティングは、年間契約で常時10社ほど担当しています」

 成功をつかむまでは、紆余曲折があった。若手の頃は、モデルを経て、グラビアアイドルとしてデビューしたものの、泣かず飛ばずだった。

「10代で芸能界に入りましたが、18歳か19歳の頃には『私はこの世界では売れないな』と悟っていました。周りの子との仕事量の差などを見て、自分を客観的に判断できたんです。早く結婚して、芸能界には未練なく専業主婦になろうと思っていました」

 事務所を転々とする中で、言葉の暴力も受けてきた。

「ひどいパワハラでした。グラビア撮影で汗をかいたら『メイク直しの時間が無駄だ』とカメラマンがキレたり、社長からは『お前みたいなブスは売れない』と言われたり。胸にシリコンを入れろと言われたこともありました。それが当たり前の時代だったので、早く辞めたかったんです」

結婚で見えた「別世界」…気持ちは「コツコツ働く主婦」

 転機は23歳。ブレイク中のお笑い芸人・レイザーラモンHGとの結婚だった。

「結婚を機に事務所を辞めてフリーになったら、すごく自由で。自分でブログを始めてみようと、日々の夜ご飯などを載せていたら、アメブロで1位になるなど人気が出て、本を出すお話などをいただくようになりました。夫の名前があったから注目してもらえたという面は大きいと思いますが、事務所を辞めて自分で動いたことで仕事につながる、ということを知れた時期でした」

 アイドルという職を「捨てる」ことで、別世界が見えた。

 芸能界との交流はいまだに広い。

「芸能界では倖田來未さん、misonoさん姉妹と家族ぐるみで仲良くさせてもらっています。お2人とも情が深いので、私が悩んでいると言ったら、忙しいのに時間を作ってくれますし、倖田來未さんとは旦那さん同士も仲が良いです。先日も、misonoさんのライブを倖田さんと一緒に見に行ったり、逆に倖田さんのライブをmisonoさんと見に行ったりしました」

 反面、自身は芸能界からどんどん遠ざかっている。

「事業が中心で、芸能の仕事は年に数回という感じです。自分では芸能人という意識は全くなく、コツコツ働く主婦という気持ちで過ごしてます」

 しがみつくことはせず、程よい距離感を保ち、本業にまい進する毎日を送る。

 現在、力を入れているのは、コラボ弁当の発売だ。虎ノ門の「割烹かわだ」と共同で、渋谷スクランブルスクエアで販売を始めた。

「大将からデパ地下にお弁当屋さんを出したいという夢を聞いていたところ、コラボのお話をいただいて。毎日お弁当を作っている身としても、ぜひやりたいとお受けしました。『美容に特化したご褒美弁当』をコンセプトに、『beauty弁当』を作らせていただきました」

 母親として日々高校生の長男、中学生の長女の弁当を作る。beauty弁当は全てのおかずに発酵食品を取り入れ、今後は全国のデパ地下で展開していく予定だ。

女性の社会進出は「大賛成」 チャレンジの大切さ

 共働き時代を迎え、社会に進出する女性が増えた。一方で、育児と仕事の両立が新たな課題として浮かぶ。店舗では若い女性社員も雇っている。経営者として、時代の変化をどのように受け止めているのだろうか。

「女性が働くことには大賛成です。私も専業主婦に憧れて結婚しましたが、夫のけががきっかけで働き始め、社会に立つことで初めて分かることがたくさんありました。女性目線だからこそ生まれるビジネスのアイデアもたくさんあると思うので、女性が働くことで日本の経済ももっとよくなると思っています」

 心がけているのはチャレンジすることの大切さだ。現状に満足せず、向上心を持ち続けることで、人生の扉を開いてきた。

「自己肯定感が低いので、ずっと失敗していると思いながら生きています。若い頃は手当たり次第にいろいろなことに挑戦して、失敗もたくさんしました。その中で一つでも結果が出ると、それが少しずつ自信になって。その繰り返しでしたね。今の若い人たちを見ていると、『何で起業したいか』『何になりたいか』があいまいなまま、ただ『お金持ちになりたい』と思っている人が多い気がします。家を建てたいとか、何でもいいので、何か一つでも明確な目標を持って頑張ってほしいなと思います」と締めくくった。

□住谷杏奈(すみたに・あんな)1983年2月1日生まれ。小学生の頃から芸能活動を始め、2006年にお笑いタレントのレイザーラモンHGと結婚。08年に長男、11年に長女を出産する。個人事務所は「株式会社88BUZZ」。ENCOUNT編集部/クロスメディアチーム

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