三代目JSB今市隆二と中居正広氏の「示談で芸能活動継続」に潜むリスク…紀藤正樹弁護士が解説

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 三代目 J SOUL BROTHERSの今市隆二(38)が4月5日、酩酊状態でタクシー運転手に対し、「殺すぞ」と脅し、腕を引っ張り、運転席と後部座席の間のアクリル板を叩くなどの暴行と脅迫をおこなった疑いで、警視庁に書類送検されていたことが7月30日に明らかとなった。

 これを受け、所属事務所LDHは「当該行為は、本人が同乗者との間で感情的になったことに起因」とし、「現在、当該会社様との間では既に示談が成立しております」と、タクシー会社とは示談が成立している声明を出した。

 一方、タクシー運転手側の代理人弁護士であるレイ法律事務所は、「今市氏から一方的に行為を受けました」「代理人弁護士を通じて、謝罪及び示談提案がありましたが、現時点において示談は成立しておりません」と、LDH側と認識の異なるコメントを出している。

 またLDHは、今市に対して報酬返上と自宅謹慎を含む厳正な処分を実施したと述べているが、事件発生からの3カ月間、活動を自粛することなく、5月から7月にかけて開催されたライブツアーに出演していたことで批判が殺到。

 8月1日、LDHは改めて今市の当面の活動自粛を発表したが、この後手の対応や声明文が、被害者の処罰感情を強める悪手だったと指摘するのは、弁護士の紀藤正樹氏だ。

■声明文で被害者感情を逆撫でする悪手

「タクシー会社との示談は物損部分の被害と考えられますので、示談はすぐにできたのでしょうが、暴行、脅迫の損害賠償に関して被害者との示談はまだ済んでおらず、被害者が弁護士に依頼していることから、今市さんへの処罰感情はかなり強いと考えられます。そこに加えて、事務所が出した声明には、加害者側である今市さん側の認識を前提として『本人に対して報酬返上と自宅謹慎を含む厳正な処分を実施』とつづられていますが、4月の事件以降、活動の自粛はしてきておらず、被害者の感情を逆なでしてしまった可能性も高いです。また示談交渉をしていたということで、今回の事案の公表タイミングは難しかったとは思いますが、送検されるタイミングは事前にわかっていたはずなので、その前に公表しておけば、結果的に活動自粛に至るまでの批判が殺到する事態にはならなかったのではないでしょうか」

 紀藤弁護士いわく、事案発覚後の声明文では、長文は避けて、端的に責任を素直に認め、被害者への謝罪を明言し、自らの責任を回避しようと感じさせるような表現は避けるべきだという。

中居正広氏は拒む被害女性の服を脱がし、そのまま…

 今市と同様に、声明文によって、被害者だけでなく世論感情も逆なでしてしまったのが、元フジテレビの女性アナウンサーとのトラブルが報じられた中居正広氏(52)だろう。

 中居氏といえば、8月7日発売の週刊文春で、事案当日の被害の詳細について書かれた「通知書」の内容が報じられた。記事によると、被害女性は中居氏からの行為を拒み、衣服を着直した。しかし中居氏は、その後また女性の服を脱がし、そのまま事に及んだという。

 被害女性は、中居氏の家から帰宅する途中で、友人に電話をかけ「このまま警察に行こうかな」と相談していたといい、被害女性の負った心身のダメージは計り知れないことがうかがえる。

 にもかかわらず、中居は騒動発覚後の今年1月9日、事務所の公式サイトで、「お詫び」と題し「示談が成立したことにより、今後の芸能活動についても支障なく続けられることになりました」という一文を掲載。被害女性をさらに傷つけると、世間から批判を集める要因となった。

「示談によって、被害者側を黙らせるというやり方にも問題はありますが、それでも示談は被害者にとっても早期解決や、プライバシー保護の観点からも救済になり得るもので、示談そのものは決して悪ではありません。ただ、加害者側が示談しても、お金を出して終わりというわけではなく、一生かけて償い続けるという誠意を見せ続けることが大切であり、示談できたから、事件をなかったことにできる、または被害はなくなったと思う感覚を加害者側がもってしまうことは問題です」(紀藤弁護士)

 両者の最初の声明文では、自己保身と取られかねない記述も多く、被害者の気持ちを無視したものとして、大衆の処罰感情を強めてしまった側面は否めない。

 示談したからといって、被害者の心の傷が、消えるわけではないのだ。

(SALLiA/歌手、音楽家、仏像オタク二スト、ライター)

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 中居正広氏だが、正直、詰んでいるようだ。関連記事【もっと読む】中居正広氏は法廷バトルか、泣き寝入りか…「どちらも地獄」の“袋小路生活”と今後…では、進退窮まった本人の現状について伝えている。

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