訪日外国人の多くが感動を覚える、日本の文化や食事などの“おもてなし”。一方で、母国との違いに戸惑いや不快感を抱くこともあるようです。初めて日本を訪れたオーストラリア人カップルも、ある場面で「嫌だな」と感じたことがあったようです。いったい、何があったのでしょうか。
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少し違うところに行こうと選んだ日本
オーストラリアから初めて日本を訪れている、ウィルさんとアッシュさん。2週間の滞在で、京都、大阪をめぐって東京にやってきました。
「私たちの周りの人たちは、ヨーロッパやバリ島に行く人たちが多くて、少し違うところに行こうってことで日本にしたの」とアッシュさん。定番の旅行先ではなく、あえて日本を選んだところに、ふたりの冒険心がうかがえます。
ウィルさんは関西での体験を振り返りながら、こう話してくれました。「京都はすごく文化、歴史を感じたし、大阪は道頓堀の近くに泊まったから、ストリートフードもいろいろ楽しめて、大阪は自分にとって一番好きだったかも」。日本の魅力を十分に堪能している様子です。
オーストラリアでは基本的に屋内は禁煙
日本の文化や食事を楽しんでいるふたり。しかし、ウィルさんはある場所で、母国との環境の違いがあったことに戸惑いを隠せなかったといいます。
「屋内の飲食店でも喫煙OKの場所があるところは、少し嫌だなって思っちゃった。オーストラリアでは基本的に屋内で喫煙できないから。日本だとバーとか、店によって喫煙OKのところがあって、びっくりした」
オーストラリアでは、2006年から段階的に屋内での喫煙が禁止されており、レストランやバー、カフェなどの飲食店はもちろん、ほぼすべての屋内施設で喫煙ができません。
一方、日本では2020年の健康増進法改正により原則屋内禁煙となったものの、一定の条件を満たした小規模な飲食店では、喫煙が認められている場合もあります。
とくにバーや居酒屋などは、まだ喫煙可能な店舗も存在するため、非喫煙者が不快に思う場面もあるようです。ウィルさんのように、より厳格な禁煙ルールに慣れている国から来た観光客は、なおさらそうした気持ちになってしまうのかもしれません。
それでも、日本での旅を心から楽しんでいるというふたり。文化の違いを受け入れながらも、より快適な環境作りについて考えさせられる体験談でした。
Hint-Pot編集部
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