先日、1年半ぶりに「ENGEIグランドスラム」(フジテレビ系)に出演した俳優の松岡茉優(30)の近況が話題となっている。同番組では長年、ナインティナインとともにMCを務めているが、結婚後初となる同番組への出演に対してSNS上では「松岡茉優なんか別人になってないか?」「顔が変わったと言うか雰囲気が変わりましたね」など、見た目の変化を指摘する声が集まっていた。
そんな視聴者の声を意識してか、松岡は放送後に自身のインスタグラムを更新し、「#ENGEIグランドスラム10周年おめでとう 20歳だった私も30歳になってるよ」と、これまでの年月を回想。20歳だった放送開始時から年を重ねることで、20代の若さとは異なるビジュアルへと変化したことを伝えたかったのかもしれない。
松岡といえば、2013年度前期放送のNHK連続テレビ小説「あまちゃん」で、アイドルグループのリーダー役を演じてインパクトを残し、知名度がアップ。その後、様々なドラマや映画に出演し、実力派女優としての地位を確立した。一方、今春に22年間所属した事務所を退所し、新事務所への移籍を発表。私生活では昨年6月、Hey! Say! JUMPの有岡大貴との結婚を発表したことが話題なるなど、最近は公私ともに環境も変化している印象がある。
「俳優としては今年に入って目立った出演作がありませんよね。2023年には教師役に初挑戦した主演ドラマ『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』をはじめ、『フェンス』、『ゆりあ先生の赤い糸』など、立て続けに主演やメインキャストとして連続ドラマに出演していました。一方、今年は7月期のドラマ『ちはやふる−めぐり−』の第2話に、映画版の役柄で一瞬登場しただけ。昨年7〜9月に放送された主演ドラマ『ギークス〜警察署の変人たち〜』を最後に、ドラマに出演していないんです。映画のほうも2023年公開の『愛にイナズマ』以降、出演作の公開はなし。結婚後、一気に露出が激減していますが、夫婦で一緒に過ごす時間を大切にするために自らセーブしているのかもしれません」(週刊誌の芸能担当記者)
旧ジャニーズ事務所所属のアイドルと結婚した女性は、公の場で私生活を語ることやSNSやメディアで発信することはタブーともいわれてきた。松岡の場合も夫婦生活に関する発信はほぼなく、謎に包まれているが、自分自身のプライベートについては一部で大まかに語ることがある。
■ひと手間かけて家での食事を楽しむ日々
「東京カレンダー」(2024年8月29日配信)では、「遠出をすることのハードルが、私の中で年々下がっています」と、プライベートの過ごし方に変化があったことを明かしていた。以前までは、休みを次の仕事までの英気を養う時間としか捉えられていなくて、体を休めることしか考えていなかったという松岡。一方、現在は色々と経験することも仕事への還元になると感じ、また、仕事と休みの繰り返しではどこか枯渇してしまうのかもとも思ったと告白。ゆえに、短い休みでも少し遠出をして、普段は出会えない経験を掴みに行きたいと思っていて、そうした時間が心にも体にも良い気がしているという。実際、自身は和菓子が大好きで、最近は電車を乗り継いで遠くまで和菓子を買いに行ってきたと回想。それを持ち帰り、お茶を淹れてゆっくり食べるのが好きと話した。
「今年4月にイベントで、家庭の食事時間で大切にしていることについて『ひとてまと、ひといき』と答えていたこともあります。自身がよく食べる納豆かけご飯には、とろろや刻みきゅうりを添えるなどの『ひとてま』をかけ、味噌汁はお湯を注ぐだけで完成させて『ひといき』をつくのが、自身のいちばん幸せな食事タイムと説明していました。そんなエピソードから、プライベートでは仕事中心の考え方から日常の中の幸せを見つける生活に変化していることが垣間見えます。ゆとりもありそうですし、立て続けにドラマや映画に出演していた頃より、今のほうが幸福度は高いのかもしれません」(同)
仕事をセーブしマイペースな活動へとシフトしていることが伺える松岡だが、一方で気になる点もある。「昨年の主演ドラマは視聴率で苦戦した」と語るのはテレビ情報誌の編集者だ。
「松岡さんは俳優業では繊細な演技が際立つ天才役者のように称されていたという印象を持っている人も多いでしょう。そんな中、昨年の主演ドラマ『ギークス』では、優秀だがクセ者という鑑識官役を演じましたが、初回の平均視聴率が世帯6.1%、個人3.5%と緒戦から厳しい戦いを強いられ、その後4%台に下降、最終話の平均世帯視聴率が3・9%と低調に終わってしまったんです。確かな演技力を持つ松岡ですが、今は主演級として数字が取れなくなっているのかもしれません。一方、結婚したこともありますし、プライベートを充実させつつ経験や年齢を重ねた上で、これまでとは違った演技の幅を見せていけば、巻き返しは期待できると思いますが……」
芸能評論家の三杉武氏は松岡についてこう述べる。
「子役出身の松岡さんは2008年に『おはガール』として出演し、本格デビューして以降、数々のドラマや映画でひっぱりだこになったことは周知の通りです。子役時代も含めると年齢のわりにキャリアが長く、俳優として頭角を現してからはずっと第一線で活躍してきたこともあり、結婚という私生活の変化を機にプライベートの時間もより大切にしているのかもしれません。もっとも、演技力の高さは業界内でも広く認知されており、先日には来年配信されるNetflixの作品『ダウンタイム』に主演することが発表されました。今後もさらなる活躍が期待できそうです」
若くして実力派女優として評価を得た松岡。30代に突入し、どう視聴者を引き付けていくのか、今後も目が離せない。(丸山ひろし)
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