小学6年生と中学3年生の学力が新型コロナウイルスの影響で下がったことが、文部科学省の学力調査で分かりました。文科省が7月31日に公表しました。1分で読めて役に立つ「サクッとニュース」、今回は「新型コロナで下がった学力とその理由」を解説します。
Q 学力はどの教科で下がったの?
A 国語、算数・数学、英語(英語は中学3年生のみ)の全ての教科で、3年前より平均スコアが下がりました。
Q どれくらい下がったのかな。
A 小6国語は489.9点(前回505.8点)▽中3国語は499.0点(前回511.7点)▽小6算数は486.3点(前回507.2点)▽中3数学は503.0点(前回511.0点)▽中3英語は478.2点(前回501.1点)――と、8~22.9ポイント下がっています。
Q どうして学力が下がったのだろう。
A 新型コロナウイルスの流行で、対面授業が減ったり、臨時休校で授業時間が短くなったりしたことが影響したと考えられています。
Q 英語の下がり方が大きいのはなぜ?
A 感染対策で「しゃべらないように」という方針が徹底され、英語の授業が理想的にできなかったことが大きな理由とされています。
Q ところで家の本の数と学力って関係あるの?
A 家にある本の冊数が少ないほど、国語や算数・数学のスコアの下がり方が大きいことが分かりました。中3英語だけは本の数に関係なく下がっています。
Q 家庭の経済状況も関係しているの?
A 家計が苦しい家庭ほど、子どもの学力低下が大きい傾向がありました。文科省は「重く受け止めている」としています。
Q 読書好きな子は減っているの?
A 「読書が好き」と答えた小6は69.8%、中3は61.7%で、どちらも過去最少となりました。読書が好きな子ほど学力が高い傾向があります。
Q 家庭学習の時間も減ったの?
A 平日に1時間以上勉強する小6は54.3%、中3は61.7%で、どちらも過去最少です。家庭学習の充実が学力向上には大切だとされています。
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