俳優カン・ジソプが、日本でも社会問題化した宗教団体「摂理」(JMS、キリスト教福音宣教会)の信者であったことが明らかになった後、その宗教への加入経緯と集団の実態について暴露した。
カン・ジソプは、8月4日に放送された韓国MBNの番組『オ・ウニョンステイ』に出演し、カルト宗教に入信し、脱退するまでの過程を打ち明けた。
「緋文字(ひもじ)」(一度つけられた恥や汚名が、まるで消せない烙印のように人に貼りつくこと)というニックネームで番組に登場したカン・ジソプは、「正しい道だと思っていたが、実は間違った道だった。無知によって烙印を押された『緋文字』のような存在だ」と自己紹介した。
カン・ジソプのテレビ出演は、2023年に摂理の信者疑惑が発生してから2年ぶりだ。
この信者疑惑について、所属事務所は「カン・ジソプが過去に摂理に通っていたのは事実だ」と認めた上で、「聖書の勉強をしないかと誘われ、純粋な気持ちでついて行ったが、(教祖チョン・ミョンソクが)自分を神格化するような雰囲気に違和感を覚え、4〜5年前からは通っていない」と説明した。
つまり、信者だったがすでに脱会したということだが、大きな波紋が広がった。
久しぶりにテレビ出演したカン・ジソプは、「自分が話すことで、わざわざ問題を蒸し返すのではないかとも考えた」としながらも、「今は人々の記憶から薄れていて、『そんなことあったっけ?』と言われるかもしれないが、それでも一度はしっかり向き合うべき問題だと思った」と出演の理由を明かした。
しかし、「女性たちは肉体的な被害を受け、男性たちは金銭的に、“シビルジョ”(信者が収入の10%を神にささげる献金制度)をするようにガスライティング(心理的に支配・操作する行為)されていた」と、摂理の実態を暴露した。
続く予告編では、カン・ジソプの証言が公開された。大学時代に宗教に入ったというカン・ジソプは、「教祖とつながっているのではないか、女性を何人捧げたんだ」などと、疑惑後に殺到した悪質コメントについても言及した。
また、「ある人物が非常に親切に接してくれた。でも後からその人が詐欺師だったとわかった。ドラマで稼いだお金もすべて詐欺に遭い、『自分なんかこの世にいてはいけないのではないか』と思うほどだった」と、個人的な事情から極端な思考に陥った経験も語った。
なお『オ・ウニョンステイ』は、毎週月曜日夜21時10分よりMBNで放送されている。
◇カン・ジソプ プロフィール
1981年2月6日生まれ、本名はキム・ヨンソプ。191cmの長身を生かし、モデル活動を開始。2005年にドラマ『神様、お願い』でデビューした。以降、ドラマ『二人の妻』(2009)、『ますます意気揚々』(2011)、『鳴かない鳥』(2015)、『太宗イ・バンウォン』(2021)、『台風の新婦』(2022)などに出演。ドラマだけでなく、バラエティ番組にも多数出演している。
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