女優の今田美桜がヒロイン柳井のぶを演じるNHK連続テレビ小説「あんぱん」(総合など)の第94回が7日、放送される。のぶの夫、嵩(北村匠海)は漫画を全力で描くため、会社を辞める意思を妻に伝える。2人は希望に燃えるが…。
「あんぱん」第19週「勇気の花」(第91〜95回)振り返り(ネタバレ)
昭和23(1948)年2月、のぶは代議士、薪鉄子(戸田恵子)の秘書として多忙な日々を送り、夫の嵩(北村匠海)も三星百貨店の宣伝部で働いていた。嵩はある日、舞台ポスター制作の打ち合わせで訪れたカフェで、「いせたくや」を名乗る青年(大森元貴)と出会い、意気投合。芝居談義に花を咲かせた。
その後の打ち合わせで「新宝島」を手にした嵩は、作画を担当する手嶌治虫の才能に圧倒され、漫画を描く自信を失うが、のぶの言葉と戦死した弟、千尋(中沢元紀)の記憶に励まされ、漫画の懸賞に応募。見事入選を果たし、のぶの笑顔に自身も喜びをかみしめた。
一方、のぶの妹、朝田蘭子(河合優実)とメイコ(原菜乃華)が高知から上京。嵩たちの向かいで生活を始めた。「素人のど自慢大会」出演を夢見るメイコはカフェで働くなか、嵩の親友で思いを寄せる辛島健太郎(高橋文哉)との再会を果たした。健太郎はNHKでディレクターをしており、掲載された漫画を見て、嵩の職場を訪ねていた。メイコの夢を知った健太郎は、来月に予選会があるため、出てみたらいいと声をかける。メイコは激しく動揺するが、その姿を見たたくやが、メイコの思いを察し、「練習つきあいましょうか?」と申し出る。メイコはたくやのピアノ演奏をバックに予選に向けて練習を重ねた。
予選当日、のぶと嵩の応援を受け、メイコはNHKの一室で順調に歌い出すが、その場に健太郎の姿を見つけると、歌うのをやめてしまう。結果は不合格だった。
帰宅したメイコは無理に明るく振る舞おうとした。そこに健太郎がやってきて、予選会はまだあると励ましたが、メイコは「無理です。健太郎さんが応援してくれる限り、うちは落ち続けます」。健太郎は、なぜそんなことを言うのかと首をかしげた。蘭子は、いつまで思いを秘めたままでいるのかとメイコに問いかけた。いたたまれず家に入ろうとするメイコを健太郎が追いかけ、「ずっと気がつかんで、ごめん…。メイコちゃんの気持ちに気がつけんげな…ホント俺はふうたんぬるか(どんくさい)ねえ。ほんとにごめんね」と謝った。メイコは意を決して「ずっと…ずっと好きでした。今も…今も大好きです。健太郎さん見よったら、心が明るうなるがです。太陽みたいにまぶしゅうて」と告白。健太郎は、それは自分がメイコに思ったことだとし、高知の闇市で再会したとき、メイコが「のど自慢」が好きと言ったことがNHKに入るきっかけになったと教えた。健太郎は「メイコちゃん、ありがとう」と感謝した。
その半年後、2人は結婚。嵩は健太郎の義兄になったが、嵩は「いいよ、今まで通りで」と苦笑いし、朝田家の面々がそろい、2人の結婚を祝っている絵を送った。
「あんぱん」第94回あらすじ
嵩は思い切り漫画を描きたいと、会社を辞める意思をのぶに伝える。のぶは全力で応援すると答え、希望に燃える2人だったが…。
5年後、相変わらず嵩は三星百貨店で働いていた。副業の稼ぎが安定してきたものの、いざ辞めるとなると不安が募る。
そんなある日、偶然、たくやと再会する。話すうちに勇気づけられた嵩は、その夜、改めてのぶに漫画一本でやっていくことを伝える。
「あんぱん」とは?
人気アニメ「アンパンマン」の原作者として知られるやなせたかしさんと小松暢さんの夫婦をモデルにした朝ドラ。生きる意味も失っていた苦悩の日々と、それでも夢を忘れなかったヒロインとその夫の人生を描く。脚本は中園ミホさん。主題歌「賜物」をRADWIMPSが歌い、「語り」を同局の林田理沙アナウンサーが務める。
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