ビートたけし(78)は17日に放送されたテレビ朝日系「ビートたけしのTVタックル」(日曜正午)に出演。この日ゲスト出演した元自民党参院議員で7月の参院選で落選した武見敬三元厚労相(73)と、「選挙と漫才」の共通点で意気投合するひと幕があった。
番組はこの日「衆参ともに過半数割れで現金給付・消費税減税の行方は? 徹底討論SP」と題して、参院選をへて本格的な多党時代に突入し、先行きが不透明となっている日本政界について出演者が意見をかわした。ニュースキャスター出身で、参院東京選挙区でこれまで5回当選を重ねながら、今回7議席が改選された同選挙区で10位の得票数で落選した武見氏は「緊急参戦」で出演した。
番組冒頭、たけしは「久々に武見さん、(画面が)抜いた時の顔は、いい顔していましたね」と、穏やかな表情でスタジオにいる武見氏に話しかけた。「いやあ」と照れる武見氏に「議員辞めた時の顔の方がいいですね。あの顔で選挙をやったら絶対受かったのに」と、VTRで流れた選挙中の厳しい表情との違いを指摘。武見氏は「こんないい人、なんで落選したんだろう」と笑わせた。
「逆風。逆風。自民党ダメという票がばーっと広がった。最後まで勝つぞと気合は入れていたよ。だけどね、難しい選挙だなと思った」と振り返った上で「選挙は民意を吸収する手段。街頭や演説会場で人と会って話をすると、自分のひとことひとことに、どう人が反応するか直接感じられるのが選挙。この話はこの人たちに受けるとか、そういうのを積み重ねる場所が選挙」と表現した。
すると、たけしは「人々の前に立つと『嫌われている』とか分かります?」と質問。「もう、さらけ出される」と応じた武見氏に、たけしは「漫才をやっているとね、200、300人の客を相手相手にやるじゃない? いくら売れている時でも、1カ所から変な波長がくるわけ。ウケていないっていう。黙っているんだよ。こっち(の方向)に変なのを感じるな、と思ったら、(腕組みして)こんな顔で見ているやつがいるわけ。たったひとり。漫才をやっていると、それを感じるの」と打ち明けた。
すると武見氏は「たけしさん、それ、政治家の演説と同じ」と述べ、たけしは「おんなじ?」と、納得した表情で応じた。
一方、武見氏は今回の自身の選挙戦を「しかめっ面しているだけじゃない。ヤジが飛んでくるんだから。自民党を否定するヤジがバッと飛んでくる。しかめっ面くらいなら、まだいいですよ」と述べ、思わずグチっていた。
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