原作者のイメージとは違うけど「いいキャスティング」 実写化でイケメン化したキャラ

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原作のキャラデザと何かが違う?

 マンガの実写化作品では、イケメン俳優がキャスティングされることによって、キャラクターが原作のビジュアルよりも美形になることも珍しくありません。「ここまでイケメンだと話が変わってくるのでは?」とキャラクタービジュアルが公開された後に疑問を持つ人も多いなか、思いのほかハマり役となったケースを振り返ります。

●『うさぎドロップ』河地大吉(演:松山ケンイチ)

 祖父の訃報をきっかけに、祖父の隠し子「りん(演:芦田愛菜)」を引き取って育てることになった独身サラリーマン「河地大吉(演:松山ケンイチ)」の日常を描いたマンガ『うさぎドロップ』は、2011年に実写化されています。

 映画版では、幼いながらしっかり者で明るいりんを当時7歳の芦田愛菜さんが演じており、高い演技力とあどけなさに高い評価が集まっていました。一方で、悪戦苦闘しながらもりんを育てるごく普通のサラリーマン、大吉を演じた松山ケンイチさんには、「原作を読んでるとイケメンすぎると思う」という疑問も相次いでいます。

 作者の宇仁田ゆみ先生は、連載初期を振り返り「『うさぎドロップ』で最初にダイキチのキャラクターデザインするとき『大倉孝二のイメージです!』って担当さんに伝えました。」とX(旧:Twitter)で投稿しており、大吉のやや強面な風貌から大倉さんをイメージしていた原作ファンの間では「大吉は大倉さんに演じてほしかった」という意見も少なくありませんでした。

 しかし、松山さんは全く経験のない子育てに果敢に取り組む姿に加え、厳しい現実に直面するたびに妄想の世界に逃げ込む映画のオリジナルシーンをユーモラスに演じ、「ビジュアルこそ原作とは違うけど、大吉の一生懸命さはすごく感じたので良いキャスティング」「りんとの出会いで少しずつ父性が目覚めていく大吉の再現度は高かった」と、好意的な評価も続出しています。

●『焼いてるふたり』福山健太(演:黒羽麻璃央)

 2020年から「モーニング」で連載されているマンガ『焼いてるふたり』(作:ハナツカシオリ)は、2024年に『焼いてるふたり 〜交際0日 結婚から恋をはじめよう〜』のタイトルでドラマ化されました。

 マッチングアプリをきっかけに出会った主人公「福山健太(演:黒羽麻璃央)」と、クールな印象の「山口千尋(演:松村沙友理)」が交際0日で結婚し、毎週末のBBQで距離を縮めていく本作は、さまざまな料理が登場するグルメ要素と微笑ましい夫婦の様子が魅力です。

 ドラマで恋愛には奥手で、なかなか恋人ができない健太を演じたのは、さまざまな2.5次元舞台でイケメンキャラを演じた経験のある黒羽麻璃央さんです。自己肯定感がやや低めながら、穏やかな性格で趣味のBBQには情熱を燃やす健太を黒羽さんが演じることにギャップを感じた人の声もありましたが、「もう少しだけ芋っぽい雰囲気も欲しいと思ってたけど、ほのぼの感は健太だった」「意外と地味っぽさを出して演じてたから違和感はなかったかも」と、黒羽さんの高い演技力に納得した原作ファンも多いようです。

●『サバエとヤッたら終わる』宇治(演:濱田龍臣)

 2019年よりWEBアプリ「くらげバンチ」で連載されているマンガ『サバエとヤッたら終わる』(作:早坂啓吾)は、主人公の「宇治(演:濱田龍臣)」が友達以上恋人未満の女友だち「鯖江レイカ(サバエ/演:沢口愛華)」に手を出しかけては、理性で抑える日々を描いた作品です。

 堂々と下ネタを口にし、酒に溺れるなどおっさんのようなサバエに恋愛相談をするうち、たびたび 流されかけている宇治を演じたのは、子役時代から芸能活動を続けている濱田龍臣さんでした。原作の宇治は三白眼気味でごく普通のビジュアルというキャラだったこともあり、キャスティングについて「イケメンすぎるのでは?」と困惑する原作ファンの声も多数出ています。

 それでもサバエに胸をあてられたり、耳元でささやかれたりして動揺し、挙動不審になる宇治を高い演技力で再現した濵田さんは「こんなに童貞臭くてウブな宇治を演じられるとは」「ウジウジ悩んでる感じが原作通り」と、ファンを大いに驚かせていました。

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