俳優の水谷豊(73)と寺脇康文(63)の名コンビによるテレビ朝日系人気刑事ドラマの新シリーズ「相棒 season24」(水曜午後9時)が10月から放送開始することが22日、分かった。誕生から25周年の集大成と銘打ち、水谷演じる主人公・杉下右京が人間国宝に弟子入りするという衝撃の幕開けで圧巻のミステリーが展開していく。
通算11シーズン目に突入する右京と亀山薫(寺脇)の黄金コンビがさらなる躍動をみせる。今回はシリーズ初となる講談の世界を描く。水谷は「右京は落語など古典芸能が好きですから、講談にも造詣が深いはず。彼は新たな世界に身を投じることになって喜んでいると思いますよ」と気持ちを代弁した。
初回スペシャルで描かれるのは、人間国宝の講談師をめぐる殺人事件。芸の極致にたどり着いた名人と彼を取り巻く複雑な人間模様、そして時代を映し出す”業”深き事件…。右京は内弟子として師匠の屋敷に住み込み、前座修行に励みながら人間国宝の光と影に迫っていく。
水谷は「今回は歴代の初回の中でも最高レベルの意表。心底、驚かされました」と衝撃を受けたことを告白。「これまで計446のエピソードをお届けしてきました。これだけ続いてなお先が読めないという奥行きの深さこそが、相棒ワールドたるゆえんですね」と魅力もアピールした。
寺脇も「新しい脚本をもらうたび、今回はどんな世界が広がっているんだろうとワクワクします。でも一方で、奇をてらうことを目指すのは違う。ミステリーの面白さは追求しながら、ドラマ作りには真摯(しんし)に向き合っていきたい」と決意を明かした。
四半世紀にわたる歴史を振り返った水谷は「『相棒』は当たり前のことにずっと挑み続けてきた気がします。時代をどう感じるかを常に意識してきました。時代を先取りするストーリーを生み出したこともありました。大切なのは何よりも今を生きること。それに尽きる」と断言。寺脇も「もし『相棒』が変わっていたとしたら、それはごく自然な変化。とにかく2人で目の前の事件に取り組み、今の時代を生きていくのみ」と話した。
初回に登場する右京の台詞「人生100年時代ですから」にちなみ、これから挑戦したいことを問われた水谷は「まだ時間があるなという感覚ですね。何が起きるかを楽しみにできるぐらい、元気でいられたらいいですね」と回答。そんな水谷の姿勢に寺脇は「自分は人生の折り返し地点を過ぎてゴールに向かっているイメージを持っていたのですが、これからまだまだ何かが始まることがあるということを豊さんに教えていただきました」と刺激を受けていた。
新シーズンでは石坂浩二(84)や杉本哲太(60)、仲間由紀恵(45)らドラマを支えてきた名キャラクターたちも集結する。
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