コミックの映像化や、小説のコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、X(旧Twitter)やカドコミで連載中の、おおつかちょんさんが描く『人類の半数がちいこになった』より『ママとパパ』をピックアップ。
おおつかちょんさんが7月16日にXで本作を投稿したところ、7.2万件を超える「いいね」と共に、多くの反響コメントが寄せられた。本記事では、おおつかちょんさんにインタビューを行い、創作のきっかけや漫画を描く際のこだわりについて語ってもらった。
■そばにいる“ちいこ”の正体
ある日人類の半数が人間ではなく“ちいこ”という愛らしい生き物になってしまう世界を描いた本作。
小学生の夏奈(かな)の家には二人の“ちいこ”がいる。友人たちが可愛らしいちいこたちを見たいと言うが、夏奈の祖母は家に呼ぶのは難しいと言葉を濁す。
祖母にお遣いを頼まれた夏奈は、帰り道に学校の友人たちと出会う。
「かんちゃんちのちいこってさ 誰なの?」
と友人に聞かれるも、小さいころからいるから知らないという夏奈。自分の両親は遠くに行く代わりにちいこを置いていったのだ、と祖母から言われていると説明するのだった。
宿題をしつつ転寝をしてしまった夏奈は、小さいころの両親との思い出を夢に見る。その夢が、今ちいこたちがしてくれていることと重なり、ちいこたちが夏奈の両親の化身であることに気づく。
そして、自分の事を嫌いになっていなくなってしまったと思っていた両親が、とても近くにいることに気づき、夏奈は涙を流すのだった…。
作品を読んだ読者からは、「絶望と感動が一緒に押し寄せてきて泣くことしかできなくなる」「悲しさと温かさと可愛さと怖さが良い感じに同居します」「号泣しちゃった…」など、反響の声が多く寄せられている。
■作者・おおつかちょんさん「やっていることは思考実験」
――『人類の半数がちいこになった』の作品全体を通して伝えたいメッセージがあればお教えください。
もともと自己満足で描き始めたものなので特に伝えたいメッセージなどはありませんが、テーマというか、やっていることは思考実験だと思います。
――普段作品のストーリーや展開はどのようなところから着想を得ているのでしょうか。
あまり意図的に展開を決めることはありません。ちいこが現れた世界を頭の中に作り、対象を観察して描きたい所を出力しています。
――今回Xに投稿されたエピソードのなかで、特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
自分が被害を被って泣いたり怒ったりするちいこは多くいるのですが、自分以外の誰かが泣いたり困ったりする姿を見て狼狽するちいこは珍しいので、かんちゃんが泣いて両親が慌てふためくシーンが好きです。
――本作は7万件以上のいいねを獲得しています。多くの反響を呼んだことについて率直な感想をお聞かせください。
小さなお子さんがいらっしゃる方々の反響が大きいのかなあと思いました。
――本作の投稿には続きがありますが、以降の見どころや注目してほしいポイントなどをお教えください。
前向きな子供たちを見ていただければ幸いです。
――最後に読者やファンの方へ、メッセージをお願いします。
我々はちいこにはならないし、なれませんが、不慮の事態は誰にでも起こりうることですので可能であれば日々を大切に生きてください。
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