大雨被害の秋田・仙北でボランティア活動開始 住民「本当に助かる」

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畳を運び出す作業を手伝うボランティア=秋田県仙北市で2025年8月23日、工藤哲撮影 拡大
畳を運び出す作業を手伝うボランティア=秋田県仙北市で2025年8月23日、工藤哲撮影

 記録的な大雨で桧木内川が氾濫し、大きな被害を受けた秋田県仙北市西木町で23日、県内外から駆けつけたボランティア約30人が支援活動を始めた。川の水が引いた地域では断水が続き、山奥の集落が多い事情もあり復旧のめどは立っていない。高齢の被災者が多く、炎天下での片付け作業を余儀なくされており、体調管理に注意が必要だ。

 上桧木内地区の農業、若松金男さん(71)方にはボランティア数人が訪れ、水を含んで重くなった畳やふすまを家の外に運び出していた。母親と妻と3人暮らしの若松さんは「床上20センチ余りまで水があっという間に来た。こんなことは今までなかった。手伝ってもらって本当に助かる」と話した。

 ボランティアに参加した大仙市の藤原一博さん(47)は「この辺は100キロのマラソン大会で走っており、沿道の方から声援をいただいていた。こういう時なので力になれればと」と語った。

大雨によって崩れ落ちた桧木内川の護岸=秋田県仙北市で2025年8月23日、工藤哲撮影 拡大
大雨によって崩れ落ちた桧木内川の護岸=秋田県仙北市で2025年8月23日、工藤哲撮影

 ボランティアを受け入れている仙北市社会福祉協議会の門脇由香子事務局長によると、主な作業は、浸水した家具や畳の屋外への運び出しなど。「断水が続き、住民は日々の対応で気を張っている状態。この先の支援が途切れないようにしたい」と話す。

 ボランティアは長靴、帽子、昼食持参で動きやすい長袖、長ズボンの服装が望ましい。問い合わせは同協議会西木支所(0187・48・2940)。

計62棟で床上、床下浸水(22日現在)

 秋田県によると、19日からの大雨で22日現在で仙北市や北秋田市、能代市、大館市、鹿角市、上小阿仁村で計62棟で床上、床下浸水が確認された。仙北市の上桧木内地区の断水は120戸に増えた。県内では稲や大豆、そば畑など計621ヘクタールの冠水が確認されている。また、大館市の宝倉鉱山猿間坑廃水処理場の上流にある導水管の接続部が外れ、未処理の原水が流出したが、仮復旧を終えたという。【工藤哲】

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