日本橋(東京都) 交わる過去、現在、未来

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 ドローンで映した世界を見たときのあの奇妙な感覚。上空の時間は動きつづけているのに、地上は立ち止まったままのような静けさ。江戸時代に描かれた絵巻を前に、私は私の内側にこの感覚がよみがえるのを感じていました。あるいは。人間はずっとこの視点を持ちたいと思っていたのかもしれません。ナスカの地上絵を描いていた頃から。

 私は東京メトロの三越前駅を出てすぐの地下道にある「熙代勝覧(きだいしょうらん)」(複製)を見ていたのです。16メートル以上あるこの絵巻の舞台は1805年の日本橋から今川橋、現在の神田駅あたりまで。そこに1671人、犬20匹、馬13頭、牛4頭、猿1匹、鷹(たか)2羽が描かれているそう。魚を売る人もいれば喧嘩(けんか)をする人、NHK大河ドラマ「べらぼう」に出てくる書店「須原屋(すわらや)」の軒先で…

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