外資系企業に勤めながらお笑い芸人として活動するまつなみさん。身長169センチ、「脚立の女」というネタで知られる彼女だが、その経歴は驚くほど多彩だ。
医学部卒の元看護師であり、学生時代は自衛隊の訓練に没頭。さらにはニューヨークの病院で看護師として働いた経験も持つ。なぜ31歳でお笑いの道に進んだのか、その意外な転機と情熱を紹介する。

なぜ31歳で芸人に? ©山元茂樹/文藝春秋
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「お尻を出したい」――芸人まつなみの意外な野望
「子どもの頃から自衛隊に興味津々で、『戦地を自分の目で見て、貢献したい』という思いがありました」と語るまつなみさん。大学在学中は予備自衛官補として年間50日もの訓練をこなし、「単位を落としそうになりました(笑)」と当時を振り返る。
戦車や格闘の訓練、ライフルの扱いまで、本格的な軍事訓練を受けていたという。「私が一番得意なのは『第5ほふく』で、完全に大の字に伏せて顔を下に向けた状態で地面を這いながら進むんです。今でも家で練習しています」
大学卒業後は看護師として名古屋大学附属病院に勤務。6年後に一念発起してニューヨークへ留学し、マンハッタンの病院で看護師として働くことになった。「英語の練習になるかも」と気軽な気持ちで面接を受けたところ、「週明けから出勤してね」と即採用されたという。
帰国後は外資系医療機器メーカーに就職。同時にモデル活動も始めたが、ある日ランウェイで派手に転んだことをきっかけに人生が変わる。「周りはドン引きでしたが、その瞬間『やりたかったのはコレだ!』と快感を覚えてしまいました」
31歳でワタナベコメディスクールに入学したまつなみさん。「プライドがズタボロになりました」と厳しい指導を受けたことを語る。彼女の目標は明確だ。「森三中の大島さんのようにお尻を出したりすることなんです。ブリーフ一丁で走り回ったり、ローション相撲をしたり、『次は何をやってくれるんだろう』と思われる芸人になりたいんです」
現在も医療機器メーカーで働きながら芸人活動を続けるまつなみさん。「お笑いをやめようと思ったことはないですか?」との問いには「絶対にやめません。何十年かかっても売れたいと思ってます」と断言する。そして「私はテレビ世代なので、テレビの賞レースの『R-1グランプリ』で勝ち進むのが目標です」と、芸人としての夢を語った。
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(「文春オンライン」編集部)
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