コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、「GANMA!」で連載中の『この同居は訳アリです!』(GANMA!刊)を紹介する。作者のリゼ倉田さんが、6月26日にX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、5000件を超える「いいね」やコメントが多数寄せられた。本記事では、リゼ倉田さんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。
■15年前に呪われ不運が続く女の子
犬飼は、呪いが原因で不運体質の学生。15年前に呪われた彼女は、大学の教授に相談すると、民俗学者の卵で呪いのスペシャリストを紹介してもらうことに。その人物は、お守りと称した怪しい謎の物体を持ち歩く、オカルトマニアの今鹿倉という博士課程の学生だ。
今鹿倉に対し不安を抱きつつも、呪いの原因を突き止めるため犬飼の自宅へ向かう2人。家に怪しいものがないか探すために部屋に入った犬飼だったが、部屋の中には15年前に呪いをかけた女性が佇んでいて……。
本作を読んだ人たちからは、「怖いけど面白い」「ホラーだと気付かずに読んでた」「ところどころコメディ感ある」「幽霊が可愛い」など、多くのコメントが寄せられている。
■ホラーが怖くて読めない人も楽しめる漫画
――本作のお話の発想の源はどこだったのでしょうか?
怪談の大手ジャンルである「事故物件怪談」です。もともとシェアハウスものを描いてみたいと思っており、当時から好きだったホラーと組み合わせたのが始まりでした。 作品の舞台が決まったので、次に「事故物件に住む人ってどんな人だろう?」と考えながらキャラ設定を練っていきます。 まずは王道の金欠キャラ。オカルトが好き故に嬉々として事故物件を選ぶ人もいます(リアルでも本当にいます)。好きとは別に、仕事に活かすために住む人もいますね。事故物件住みます芸人さんや心霊系配信者、ホラー作家さんなどです。あとは、霊感がなさすぎてノーダメージなキャラがいるのも面白いかも…と練っていくうちに、あの5人が完成しました。
――本作では、オカルトとコメディの差が非常に印象的でした。本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあればお教えください。
この作品のターゲットは、ホラーが好きな方、残念イケメンが好きな方、そしてホラーに興味があるけど怖くて読めない方々です。 怖くてページをめくる勇気が出ない方にも楽しんでいただけるよう、幽霊のデザインを少しポップにしたり、ホラーシーンの後に即コメディシーンをぶち込んだりしています。 あとは少女漫画っぽいシーンを挟むことでも恐怖を緩和できていると信じています。 最初はそうやってホラーに慣れていただき、バレないように徐々にギアを上げていく予定です。
――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
特定のシーンというわけではないのですが、イケメンたちがかっこいいムーブの後にサイコパスムーブをするというお決まりの流れは気に入っています。 残念イケメンが好きなので。
――ストーリーを考えるうえで気をつけていることや意識していることなどについてお教えください。
ホラーシーンはしっかり怖い演出、胸キュンシーンはしっかり少女漫画っぽい画面作りになるよう心がけています。 真逆のテーマを取り入れているので、せっかくなら一度で二度おいしい漫画にしたいですね。 少女漫画っぽいキラキラ作画がとにかく苦手なので勉強中です。
――リゼ倉田さんの作品は、登場人物の感情(特に恐怖心)がダイレクトに伝わってきます。作画の際にこだわっていることや、特に意識していることはありますか?
怯えていたり焦っていたり怒っていたりする表情を描くのが好きなので、こだわりというよりは心に従って描いています。 その表情を引き出した犯人はとびきりの悪い笑顔を…というのは意識しているかもしれません。
――今後の展望や目標をお教えください。
ホラーゲーム化を目指しています!!!お声がけお待ちしております。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!
少女漫画とホラーの組み合わせなので、どちらの読者層にも響かないのでは…と心配していましたが、思ったよりも読んでいただけて嬉しいです。これからも楽しいエンタメをお届けできるよう頑張ります!! それと、怖い話や不思議な体験談がある方はぜひDMなどで教えてください。
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