男性3人組バンド・Mrs. GREEN APPLEの大森元貴(28)が、NHK連続テレビ小説「あんぱん」(月〜金曜、前8・00)で朝ドラ初出演する。俳優デビュー作となった映画「#真相をお話しします」で演技の才能を開花させた大森が間髪入れずに朝ドラへ挑む。自身は現代ポップスのヒットメーカーでありながら、今作では作曲家のいせたくやを演じる。このほど、取材会に参加した大森が朝ドラにかける思いや演技に対する情熱を語った。
デビュー10周年でノリに乗る大森の元に、朝ドラのオファーが届いた。ミセスのミュージカル調のライブを鑑賞した制作統括の目に留まり、朝ドラへの出演が決定した大森は「お声がけいただいて光栄でした。熱いオファーをいただいて『わ!出たい』というのがあった。朝ドラが務まるのかは不安でしたが、ワクワクしたので、すぐ出たいとお伝えした」とオファーの裏側を明かした。
今回演じるのは、生涯で1万5000曲以上を作曲したいせたくやという役柄。嵩が作詞した「手のひらを太陽に」の作曲を手がける存在で、作曲家のいずみたくさんがモデルとなっている。大森は役作りとして体重を3〜5キロ増量し、襟足を断ち切った。今回の役どころについて「真っすぐでよどみない。たまに周りが見えなくなるけど愚直な青年」と分析した。
朝ドラで18歳〜50代を演じることになり、「年齢の幅は初めてで、朝ドラの洗礼を食らっている」とうれしい悲鳴を上げる。実年齢よりも10歳も下を演じることについては「18歳でデビューしたので、当時の自分と照らし合わせながら、共通項を探った」と説明。楽しみながら撮影に取り組んでおり、「(歌手活動は)いかに大森が大森になれるか。違う人生を味わえるのは楽しい。(音楽製作は)キャッチボールが普段ないので、楽しい」と演技する喜びを感じている。
いせは柳井嵩(北村匠海)とともに仕事していく存在。北村との出会いは、8年ほど前にさかのぼる。17年のフジテレビ系ドラマ「僕たちがやりました」で大森率いるミセスがオープニング、北村率いるDISH//がエンディングを担当。アーティストとしてではなく、今回は役者として切磋琢磨している。北村について「同世代なので、すごく刺激もあるし、持っているネガティブな所が似てる。お互い慰め合って楽しくやっています」と関係値を明かした。
ドラマでは、ピアノを弾くシーンも登場する。普段から作曲でピアノを使っているが、これまで人前で披露していない。「今までプレイすることがなかったので、ピアノを弾くと聞いて、やばいと思って練習した」。楽譜が読めない大森は、キーボードの藤澤涼架に相談したところ「これ1週間じゃ無理だよ」と言われたというが、至る所にピアノを置いて練習。「不安ですけど、(いせたくやが)独学と聞いて、史実通りだと思って弾いています」と笑った。
自身と同じ音楽を職業とする同役から新たな価値観を得て、普段の音楽活動にもプラスの影響が出ている。「作られた楽曲が当たり前にずっと残っている。物を作る人への尊敬が止まらない。人生の証が一つのストーリーとなって、後世に残っているのはとんでもないこと。日常に寄り添う音楽はとてつもないなと思う」。朝ドラに情熱を注ぎ、俳優、音楽家としても大きなターニングポイントにしてみせる。
ミセス大森元貴 朝ドラ「あんぱん」初出演 デビュー10周年に届いた俳優オファーに大喜び
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