「預かった子いずれも孤立出産」 東京初の赤ちゃんポスト開設3カ月

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 親が育てられない子どもを匿名で預かる「ベビーバスケット」(通称・赤ちゃんポスト)を今年3月末から運用している東京都墨田区の賛育会病院で、これまでの3カ月あまりで預け入れがあった複数の赤ちゃんは、いずれも女性が自宅などで1人で産んだ孤立出産のケースだったことが分かった。同院の賀藤均院長が毎日新聞のインタビューに明らかにした。いずれも健康状態に大きな問題はなく、児童相談所を通して乳児院などに引き渡されたという。

 医療機関が運用する赤ちゃんポストは、熊本市の慈恵病院が2007年に設置した「こうのとりのゆりかご」に続き、国内2例目になる。ゆりかごでは、20~22年度に15件の子どもの預け入れがあり、そのうち10件が孤立出産で生まれていたことが分かっている。

 医師や助産師が立ち会わない孤立出産は、母子の命が危険にさらされる。熊本市の検証報告によると、預け入れることを前提に自宅などで孤立出産をし、自分で産後の処置を行う事例もみられた。「ゆりかごが母子の生命を危険にさらしかねないものとして存在している可能性もある」と指摘し、孤立出産を減らす対策が必要だと提言している。

 こうした課題への対策になり得るとして、慈恵病院と賛育会病院は、一部の病院スタッフ以外に身元を明かさずに出産する「内密出産」に取り組んでいる。【黒田阿紗子】

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