故・ジャニー喜多川氏の姪であり、故・メリー喜多川氏の娘である、旧ジャニーズ事務所社長の藤島ジュリー景子氏。『ラストインタビュー─藤島ジュリー景子との47時間─』(新潮社刊/早見和真氏著)が7月18日に発売されました。
この本が世間からの関心を集めた理由は、彼女が旧ジャニーズ創業家の人物であるということはもちろんですが、タイミングも関係しているでしょう。ジュリー氏が育てた国民的アイドルグループ「嵐」が、来年春に活動を終了すると発表したのが5月のこと。彼女が若手時代から担当していた「TOKIO」が、国分太一さんのコンプライアンス違反をきっかけに電撃解散したのが6月でした。

動画で謝罪をした藤島ジュリー景子氏(当時はジャニーズ事務所社長)
『ラストインタビュー』(以下、本書)の取材が行われたのは昨年6月から12月とのことですが、彼女が手がけた人気グループの活動休止や解散が続いたため、世間の目が集まるタイミングでの刊行となったのです。
本書には、多くの少年への性加害問題を起こしていた叔父・ジャニー氏へ抱いていた印象や、母・メリー氏との確執などが語られていますが、本記事で取り上げたいのは「嵐」とジュリー氏の関係性。特に、2019年1月27日に行われた「嵐」の活動休止会見について、本書から読み解いていきます。
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4年半ぶりに5人が揃った動画で活動終了を発表
大野智さん、櫻井翔さん、相葉雅紀さん、二宮和也さん、松本潤さんの5人組アイドルグループ「嵐」。彼らの活動終了発表までの時系列を整理しておきましょう。
リーダーの大野さんがメンバーへグループ脱退の相談を最初にしたのが2017年6月とされており、それから1年半後の2019年1月に、2020年末をもって活動休止期間に入ると発表。その宣言どおり、2021年から無期限の活動休止期間に入り、今年5月、実に4年半ぶりに5人全員が揃った状態で動画を公開。その動画では、グループ活動を再開して2026年春にコンサートツアーを行い、ツアーをもって嵐の活動を終え、2026年5月いっぱいでファンクラブも終了すると発表をしたのです。
さて、2019年1月に5人で行った活動休止会見は約1時間20分にも及びましたが、その会見の前半で、「活動を終えたい(「嵐」を脱退したい)」という大野さんの意思を聞いたときの率直な気持ちを、メンバー4人がそれぞれ語っていく場面がありました。
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