フリーアナウンサーの宮根誠司氏(62)が司会を務める日本テレビ系列(読売テレビ制作)の情報番組「情報ライブ ミヤネ屋」(月〜金曜・後1時55分)が7月31日、放送開始から20年目に突入した。スポーツ報知の単独インタビューに応じた宮根アナは「気付いたら20年になっていたっていうのが率直な思い」と吐露。今年3月から5代目アシスタントMCを務める同局の西尾桃アナウンサー(24)から印象の変化を明かされ、慌てる場面もあった。(古田 尚)
自身の名前を冠した番組が20年目の大台に突入した。北朝鮮問題、統一教会問題に深く斬り込んだり、お金なら、お金に関することを徹底的に検証。気付けば長い歳月が経過し、宮根アナは「ディレクターやスタッフの思いに僕がついていくというような形が、ミヤネ屋のスタイルとしてどんどん構築されていったような気はします」と穏やかに振り返った。
生放送にハプニングはつきもの。最初のVTRが届いていない、フリップができていないなどといったことも、時にはあるという。「打ち合わせの台本がほとんど空白っていうことがあります」と宮根アナ。CMの間にスタッフとやり取りを重ね、カバーし続ける。西尾アナは「最初は本当に恐怖でしかなかったんです」と漏らしつつ、「でも、フロアのスタッフの方や宮根さんが、私がちょっと考える猶予をつくってくれて、そういう方の連携プレーのもとで20年続いている番組なんだなっていうことを実感してからは、少し落ち着いて対応できるようになりました」と、番組のチーム力に感嘆している。
40歳近く年上の宮根アナに、西尾アナは当初、厳しい印象を持っていたという。「激しい方かと思いましたが、温かく本当に丁寧に指し示してくださっている」と印象の変化を明かすと、宮根アナはすかさず、「嫌われ者のライン(系列)で今、ご飯を食べているんで」と照れつつ否定。自身の毒舌キャラについても、「僕が毒舌を言うように、梅沢富美男さんに仕向けています」と冗談めかした。
ミヤネ屋の時間帯では現在、TBS系列で「ゴゴスマ」、関西テレビ系列は東海、近畿、中四国の多くの府県で「旬感LIVEとれたてっ!」が放送中。情報生番組が乱立する状況だが、宮根アナは「スタッフは気にしていると思いますけど、僕、意外と気にしていなくて。むしろ目の前の数字や視聴率よりも、そういうことに萎縮(いしゅく)しないでチャレンジしてほしい」と言い切る。では、情報を伝えていく上で、今後も大切にしたい信念とは何か。
「平時は楽しく過ごしていただける2時間にしたいですし、本当に困っている方がいらっしゃれば、その方にどれだけ寄り添える番組にできるか。これは大きなテレビの役割だと思うので、やっぱり大事にしたい」
真剣な表情に変わった宮根アナ。その言葉に、西尾アナも「トカラ列島で地震があった時に本番中に呼びかけることがあって、人の命を左右する現場にいるということを痛感しました。メリハリをつけて楽しみつつも、本当に人の命を助けないといけない時、それを左右する時に頼りたいと思ってもらえるような信頼関係を、見ている方と築いていきたい」と呼応した。
◆宮根 誠司(みやね・せいじ)1963年4月27日、島根・大田市生まれ。62歳。関大卒業後、87年に朝日放送入社。90年4月から朝の情報番組「おはよう朝日です」に出演、94年から単独司会を務めて人気を博す。2004年3月に退社し、フリーに。「情報ライブ ミヤネ屋」は06年7月にスタート。現在はフジテレビ系情報番組「Mr.サンデー」(日曜・後8時54分)の司会も担当する。
◆西尾 桃(にしお・もも)2000年8月19日、兵庫・宝塚市生まれ。24歳。神戸女学院中高、阪大を経て、23年4月に読売テレビ入社。特技は歌で、大学時代はアカペラサークルに所属した。趣味はカラオケ、ゲーム、eスポーツ観戦、アニメ鑑賞、万年筆書写。血液型AB。愛称は「西尾」「もも」、中高生時代からの「ももやん」。
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