バス30台浸水、14路線で再開めど立たず 熊本大雨、鉄道にも影響

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大雨で浸水する産交バス八代営業所の車両=熊本県八代市新地町で2025年8月11日(産交バス提供)
大雨で浸水する産交バス八代営業所の車両=熊本県八代市新地町で2025年8月11日(産交バス提供)

 九州北部を襲った記録的大雨は、熊本県内の交通機関にも大きな爪痕を残した。県内大手の「産交バス」では車両30台が浸水し、八代市内などの14路線で再開のめどが立たない。八代市と鹿児島県を結ぶ「肥薩おれんじ鉄道」も多数の土砂崩れなどにより全線再開に1カ月以上を要する見通し。生活への影響が長引きそうだ。

 産交バスの八代営業所(八代市新地町)では11日、猛烈な雨で駐車中の路線バス30台がすべて浸水。水位は高い所でタイヤ全体がつかるほどに達し、使用できなくなった。

 同営業所管内の路線バスは12日まで運休。13日はグループ内で融通した車両などを使い、八代市内循環の3路線のみ再開したが、八代市と宇城市、水俣市を結ぶなどの14路線で運休が続く。

 車両の確保ができないため再開のめどは立っておらず、熊本県も支援策を検討する。同社担当者は「お客様に申し訳ないが、安全を最優先に早期再開へ尽力したい」と話した。

 肥薩おれんじ鉄道は11日に線路への土砂流入や土砂流出が相次ぎ、八代―出水(鹿児島県)間が運休となった。13日には一部が解消したが、八代―肥後田浦(熊本県芦北町)間で不通が続く。

 肥後高田(こうだ)駅(八代市)では構内に土砂が押し寄せるなど被害は多数に及ぶ。同社は「早期復旧を目指す」とするが、全線再開には1カ月以上がかかる見込み。県と同社は不通区間の代替バス輸送についても協議を進める。

 一方、JR九州は土砂崩れで止まっていた鹿児島線の荒尾(荒尾市)―玉名(玉名市)間で14日始発から運行を再開。今回の大雨による県内の運休はすべて解消された。【中村敦茂】

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