2部制終わった途端に好天続き 応援団の暑さ対策は? 夏の甲子園

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暑さ対策として霧状の水を応援団にかける神村学園の教員(左)=兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で2025年8月13日午後1時52分、砂押健太撮影
暑さ対策として霧状の水を応援団にかける神村学園の教員(左)=兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で2025年8月13日午後1時52分、砂押健太撮影

 連日熱戦が続く第107回全国高校野球選手権大会。暑さ対策で試合を午前と夕方に分ける「2部制」が10日に終わった直後に、阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)はそれまでの悪天候と打って変わり好天による暑さが続く。アルプススタンドの応援団はどのような対策をしているのか。

 「日差しがとても強い。前回と違って、今回は座っているだけでも汗が垂れてくる。全然違う」。13日午後1時31分に始まった第3試合の応援に訪れた創成館(長崎)の野球部員、稲留愛翔さん(2年)は、午後5時39分開始だった5日の開幕試合との違いをそう話す。

気温低く熱中症減少

 今大会は、昼間の暑い時間帯の試合を避けるため、「2部制」が拡大された。当初は5日の第1日~10日の第6日に実施予定だったが、雨天順延により、5日間になった。

 大会本部によると、2部制5日間の計15試合で、選手の熱中症疑いは計8件。昨年の開幕から第5日終了時点では計20件で、12件減少した。観客の熱中症疑いは19件で、前年比で52件減った。

 気温が低かったことや晴れが少なかったことも応援団にとっては手助けとなった。気象庁によると、阪神甲子園球場に近い神戸市の天気は第3日から第7日までは曇りや雨の日が続き、35度以上の猛暑日となる日はなかった。

6日ぶりの警戒アラート

 ただ、10日に2部制が終了し、暑さが厳しい時間帯の試合の応援団は熱中症への警戒が必要だ。

 ここ数日の気温が落ち着いた状況と打って変わり、13日は神戸市の最高気温は32・7度(午後1時)。兵庫県内には6日ぶりに熱中症警戒アラートが出された。

かちわり氷や噴霧器で対策

試合開始前、三塁側アルプスで段ボールに入った「かちわり氷」を運ぶ創成館の選手=兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で2025年8月13日午後1時16分、長岡健太郎撮影
試合開始前、三塁側アルプスで段ボールに入った「かちわり氷」を運ぶ創成館の選手=兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で2025年8月13日午後1時16分、長岡健太郎撮影

 気温が上がる中、創成館の応援団は暑さ対策として、生徒ら1人ずつに「かちわり氷」を配った。首元や頭などを氷で冷やしたり、ストローをさして溶けて冷たい水を飲んだりして涼みながら応援した。

 一方、対戦相手の神村学園(鹿児島)のスタンドには噴霧器を用意した。試合の合間に霧状の水を応援団にかけたほか、大会本部が用意した応援団用休憩室で、生徒たちが氷を入れたバケツに手を入れて冷やすなど、これまでの甲子園や地方大会での経験を生かし、暑さ対策をアップデートした。養護教諭の家村るみえさんは「朝食をしっかり取って体調管理をするよう呼びかけるなど、万全の準備をしてきた」と話した。

【砂押健太、長岡健太郎】

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