「うわさの須恵器(すえき)壺(つぼ)G 近年、古代史・考古学の学界を騒がせている」
大阪府立近つ飛鳥博物館の企画展「古代人、食べる―食と考古学―」(7月27日に終了)で展示されたある土器の解説文だ。
色はグレー、細長い胴体に太く長い首の付いたその土器は「壺G」。近年、使い道の謎を巡る研究が盛り上がり、「つぼじー」という音の響きのユーモラスさから形をかたどったキャラクターも活躍する。約1200年の時を超えて現代人を引きつける壺Gとは。
須恵器は、古墳時代に朝鮮半島から伝わった窯業技術で作った土器。硬く保水性が高いため液体の保管や運搬に優れている。壺Gは奈良文化財研究所(奈文研)が、須恵器の形状をアルファベット順に分類した専門的な名称だ。
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