米メディアは22日、連邦捜査局(FBI)が首都ワシントン郊外にあるボルトン元大統領補佐官(国家安全保障問題担当)の自宅を捜索したと一斉に報じた。ボルトン氏はトランプ政権1期目で大統領補佐官を務めたが北朝鮮やイランを巡る意見対立を理由に2019年9月に解任され、その後はトランプ大統領の外交を批判するようになった。
米紙ワシントン・ポストなどによると、ボルトン氏は不法に機密情報を扱った疑いが持たれている。トランプ氏の2期目就任後、過去に対立した元政権幹部らに対するFBIの捜査が相次いでおり、同紙は「トランプ氏が政敵を狙った最新の事例」と指摘している。
FBIのパテル長官は22日、X(ツイッター)に「法の上に立つ者はいない。FBIは任務に着手している」と投稿した。
国務次官や国連大使などを歴任したボルトン氏は18年4月にトランプ政権1期目で大統領補佐官に就任。政権離脱後は著書や公の場でトランプ氏を批判していた。
トランプ政権発足後の今年1月には、トランプ氏の指示で大統領警護隊(シークレットサービス)による警護を受けられなくなったと明らかにしていた。ボルトン氏はイラン当局の暗殺の標的になったことがあり、バイデン前政権が警護をつけていた。【ワシントン金寿英】
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