石破首相、水産物の規制緩和を要請 韓国側は「具体的な協議せず」

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会談に臨む韓国の李在明大統領(左)と石破首相=首相官邸で8月23日午後5時59分(代表撮影) 拡大
会談に臨む韓国の李在明大統領(左)と石破首相=首相官邸で8月23日午後5時59分(代表撮影)

 石破茂首相は23日、韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領との首脳会談で、韓国による日本産水産物の輸入規制について、緩和に向けた協議を呼びかけた。この問題について、韓国大統領府の魏聖洛(ウィ・ソンラク)国家安保室長は24日午前の記者会見で「具体的な協議はしなかった」と述べるにとどめた。

 日本の外務省幹部によると、石破首相は会談で「科学的根拠に基づき両国でしっかり意思疎通し、連携しよう」と述べた。一方、魏氏は24日、「石破首相はそういう(水産物の)問題を含めた関心事を表明したが、具体的には協議していない」と強調した。

 両首脳は23日の共同記者発表でこの問題には触れていない。友好的なムードを優先する思惑から、対立点については首脳による発表を控えたとみられる。

 韓国政府は2011年の東京電力福島第1原発事故の後から8県産の水産物の輸入規制を継続。日本政府は韓国側に早期の規制緩和を求めてきた。

石破茂首相(右)と韓国の李在明大統領=猪飼健史、福岡静哉撮影 拡大
石破茂首相(右)と韓国の李在明大統領=猪飼健史、福岡静哉撮影

 だが23年8月に原発の処理水の海洋放出が始まった後は、韓国世論の反発が強まり、日韓の懸案の一つとなっている。李氏は22日の毎日新聞などの書面インタビューに対し「輸入規制撤廃のためには、日本の水産物に対する韓国国民の信頼が回復することが優先だと考えている」と回答している。

 世界で日本産水産物の輸入規制を続けるのは他に中国(香港、マカオを含む)とロシアだけとなっている。【福岡静哉、田所柳子】

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