<1分で解説>ガザと近郊で「飢饉」 中東で初めての認定

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パレスチナ自治区ガザ地区南部ハンユニスで、食料の受け取りを待つ住民ら=21日、ロイター 拡大
パレスチナ自治区ガザ地区南部ハンユニスで、食料の受け取りを待つ住民ら=21日、ロイター

 国際連合(国連)機関や人道支援団体などの連合体「総合的食料安全保障レベル分類(IPC)」の飢饉検討委員会が、パレスチナ自治区ガザ地区の北部ガザ市とその近郊で「飢饉」が発生していると認定しました。中東で飢饉が認定されたのは初めてです。1分で読めて役に立つ「サクッとニュース」、今回は「ガザ地区の飢饉認定」について解説します。

Q ガザ地区で飢饉って聞いたよ。どんなことが起きているの?

A ガザ地区の北部ガザ市とその近くで、食べ物が極端に足りず、多くの人が命の危険にさらされている「飢饉」が発生していると、IPCが認定しました。

Q 深刻な状態なの?

A はい。たくさんの人が食べ物を手に入れられず、栄養失調や飢えで命を落とすほどの食料不足が起きています。

Q どれくらいの人が困っているの?

A ガザ地区の人口約200万人のうち、約51万4000人が「壊滅的飢餓」に陥り、約107万人が「人道危機」の段階にあると報告されています。

Q 何が影響しているの?

A イスラエルは3月に支援物資の搬入を止め、戦闘を再開しました。人道団体による食料配布拠点もありますが、わずか4カ所しかなく、物資を受け取りに来た住民が殺害されるケースも多発しています。食料の空中投下も行われていますが、必要な量には届かない上に、落下した物資が住民を直撃して死傷するケースも続出しています。

Q IPCは飢饉について何と言ってるの?

A 「完全に人為的なもの」として、阻止することが可能だとしています。

Q イスラエルの言い分は?

A イスラエル外務省は「ガザで飢饉は起きていない」と主張し、報告書について「フェイク」だと反発しています。

Q 過去にもIPCが飢饉が認定したケースはあるの?

A ソマリア(2011年)、南スーダン(2017年と2020年)、スーダン(2024年)がありますが、中東で認定されたのは初めてです。

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