
山形県新庄市で24日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)で「山・鉾(ほこ)・屋台行事」の一つとして無形文化遺産に登録されている国重要無形民俗文化財の「新庄まつり」が開幕した。26日まで。
祭りは1756(宝暦6)年に当時の新庄藩主が大凶作で苦しむ領民に活気と希望を持たせるため、豊作を祈願して始まったとされる。
歌舞伎の名場面や歴史物語などを題材にした20台の人形飾り山車(やたい)が子供たちの「チェレンコヤッサー」の掛け声とともに練り歩いた。訪れた見物客は、照明をともし、闇夜に浮かび上がる豪華絢爛(けんらん)な山車行列の幻想的な世界に酔いしれた。

今年は「新庄開府400年」記念事業のアドバイザーを務める直木賞作家の今村翔吾さんが参加した。江戸時代の火消しを主人公にした小説「羽州ぼろ鳶(とび)組」シリーズの世界観を体現したダンスを自らプロデュースし、約70人の地元メンバーが披露した。【竹内幹】
Comments