「歌は上手いが、顔が子どもっぽいから無理」と酷評されたことも…それでも中森明菜(60)が「芸能界デビュー」できた“意外すぎる理由”

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〈 「歌は上手くない。ただ…」芸能界のドン・バーニング周防郁雄氏がどうしても欲しかった『のちの超有名アイドル』の正体 〉から続く

「僕が99点を入れたところで、合計しても合格ラインには届かない。焦りました。だから必死に明菜の良さをアピールしたんです。歌が上手いじゃないか、将来性あるじゃないかと。すると他の先生方も渋々…」

 今もそのカリスマ性が色あせない歌手・中森明菜。実はデビューの裏には、1人の男の尽力が……。彼の存在なしではデビューも危うかったオーディション番組『スター誕生!』出演時のエピソードを、ノンフィクション作家である田崎健太氏の最新刊『 ザ・芸能界 首領たちの告白 』(講談社)より一部抜粋してお届けする。(全2回の2回目/ 最初 から読む)


デビュー当時の中森明菜(画像:Amazonより)

◆◆◆

「歌は上手いが、顔が子どもっぽいから無理」

 もう一人の少女は中学2年生のときに予選会を通過して、番組収録に進んでいた。5人の審査員が点数を発表し、合計点が300点を超えれば合格となり、決勝大会の出場権を得ることができる。彼女は合格点に届かなかった。

 金谷はこう振り返る。

「歌は上手いんです。だからテレビに出しました。でもそこで落っこちた」

 予選会、番組収録で金谷は応募者にこう話しかけた。

 今日ここに来たほとんどの子は落ちると思う。どうしてもスターになりたいのならば勉強しなさい。歌のレッスン、本を読む、学校の勉強を頑張る、なんでもいい。それで友だちに自分は良くなったか、と聞いてごらん。友だちにいいわよと言われたら、またおいで、と。

「その子は1年後も来たんです。上手いからテレビに出しました。しかし、また落ちた。その翌年、高校生になっていた彼女がまた来た。ぼくはいいと思ったけれど、(予選会の)他のスタッフ、審査員がもう3回目だから出さなくていいんじゃないかって。ぼくは今までで一番いい、光っているから出したいと食い下がった。そうしたら、分かったという話になった。テレビには5、6人を出すので、審査員の一人が突っ張ったら通すことができる」

 3度目の番組収録で彼女が歌ったのは山口百恵の「夢先案内人」だった。

 金谷はこう振り返る。

「確かに良くなっていたんです。歌は上手いし、3年経って大人っぽくなっていた」

 彼女の壁となっていたのは、声楽家の松田トシだった。前年度、松田は「歌は上手いが、顔が子どもっぽいから無理」と酷評していた。

「松田先生は清楚な感じの女性に高い評価を与える。彼女のようなタイプは苦手だったんでしょう。3回目はロングスカート、ノースリーブのサマーセーターで出てきた。歌い終わった後、松田先生に、前回幼いって言われたので大人っぽいのを着てきたんですという風なことを言った。すげえ子だな、自分がどう見えるか計算できていると感心しました」

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