ナイター初戦に「練習しようがない」「涼しくラッキー」 夏の甲子園

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ナイター照明がともった阪神甲子園球場=兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で2024年8月16日午後6時49分、鶴谷真撮影 拡大
ナイター照明がともった阪神甲子園球場=兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で2024年8月16日午後6時49分、鶴谷真撮影

 「対策はバッチリ」という声もあれば、「できることなら避けたかった……」という本音も漏れた。

 3日に行われた第107回全国高校野球選手権大会の組み合わせ抽選会で対戦カードが決定した。

 暑さ対策のために開始時間を午前と夕方に分ける2部制を前回大会に続いて導入する。前回は開幕から3日間で、いずれも1日3試合を行う日だったが、今大会は初めて4試合日で採用し、ナイター開催は増える。大会第2、3、5、6日の第4試合は午後6時45分開始予定となっている。

 初戦の舞台が夜の甲子園となる各校の反応はさまざまだった。

 第3日の第4試合に登場する広陵(広島)の中井哲之監督は35年間の監督生活でも初めてといい、「練習のしようが今更ないですね」と苦笑い。

選手たちに指導する広陵の中井哲之監督=広島市安佐南区で2024年2月10日、長谷川直亮撮影 拡大
選手たちに指導する広陵の中井哲之監督=広島市安佐南区で2024年2月10日、長谷川直亮撮影

 グラウンドに照明設備はあるが、午後6時半までには全体練習を終えるため、ナイターの環境でプレーする機会はないという。選手は前向きに捉え、空(そら)輝星(こうせい)主将(3年)は「すごく貴重な経験。全力で戦いたい」と意気込んだ。

 対する旭川志峯(北北海道)は日中の暑さを回避できるとして歓迎。山本博幸監督は「気温が下がった状態で(試合を)やらせてもらえるので、北海道の子には優しい感じですよね」と声を弾ませた。

 普段からナイターで練習試合をしているチームもある。

 第5日の第4試合に登場する市船橋(千葉)は平日に球場を借りて夜に試合を組んでおり、海上(うながみ)雄大(ゆうた)監督は「(ナイターに)違和感はない。涼しくてラッキー」ときっぱり。

【小松大谷-高川学園】ナイターとなった第4試合=阪神甲子園球場で2021年8月15日、西夏生撮影 拡大
【小松大谷-高川学園】ナイターとなった第4試合=阪神甲子園球場で2021年8月15日、西夏生撮影

 相手の明豊(大分)の川崎絢平監督は対照的に困惑した表情を浮かべ、「まったく対策をしていない」とぽつり。続けて、「大会5日目なので1回は甲子園に選手を連れて行き、ナイターの試合を見たいと思います」と話した。

 コンディション面の難しさを挙げるチームもある。

 第2日の第4試合で鳴門(徳島)と対戦する天理(奈良)の藤原忠理(ただまさ)監督は「(朝、昼に)宿舎で食事を取る時間は決まっている一方、甲子園に早く行っても体を動かせない。調整の面では難しい部分がある……」と漏らした。【村上正、林大樹、吉川雄飛】

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