ローソンは5日、消費者が値引きシールの貼られたおにぎりを購入するのに応じて福祉施設にコメを寄付する取り組みを始めた。売れ残りを防いで食品ロスを減らしつつ、物価高の影響を受ける福祉施設の支援につなげる狙いがある。
全国約1万4000店舗で11月3日まで実施する予定。消費期限が近付いて値引きシールが貼られたおにぎり1個の購入で1円の寄付とし、集まった金額でコメを買って「全国社会福祉法人経営者協議会」に所属する福祉施設に寄付する。
同協議会所属の特別養護老人ホーム「うきま幸朋苑」(東京都北区)では、物価高の影響でコメにかかる費用が2021年度と比べ2・5倍となり、負担が大きいという。施設担当者は「困っているところに目を向けていただきありがたい」と話した。
寄付金は3000万〜4000万円集まる見込み。農林水産省が4日に発表したコメ5キロ当たりの平均価格(税込み3625円)で換算すると、約41~55トン分に相当する。
ローソンではおにぎりの廃棄量を前年比で1割減らすことを目標にしている。担当者は「消費者にも参画してもらい、少しでも食品ロスを減らしたい」と意欲を見せた。【鴨田玲奈】
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