《秘話》遠野なぎこさんの自宅に届いていた「たくさんのファンレター」元所属事務所の関係者はその光景に胸を痛め…45年の生涯を貫いた“信念”

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 7月17日、女優の遠野なぎこさんが45歳という若さでこの世を去ったことが明らかにされた。遠野さんの公式ブログで『このたび、遠野なぎこが永眠いたしましたことをご報告申し上げます』などと公表された。

 6歳で子役としてデビューし、1999年のNHK連続テレビ小説『すずらん』でヒロイン・常盤萌役を射止め、頭角を表した遠野さん。その華やかなキャリアの裏側では15歳から30年にもわたる摂食障害という、長く過酷な闘いを続けていたことを公表していた。光と影が織りなすその壮絶な人生において、彼女の心を支え続けたものの一つが、ファンとの「手紙」による交流であった。

「生きづらい人の声を聞きたい」ファンとの絆を求めて

 遠野さんのブログやインスタグラムには、ファンから贈られた手紙やプレゼントの写真がたびたび投稿されていた。昨年投稿されたブログには、彼女のファンへの想いがこう綴られている。

《『“素敵なお手紙やプレゼント”』いつもいつも掲載出来る訳ではないけれど。口にするもの以外は、必ず私の手元に届いているからね。受け取っているからね。どうか信じていてね。いつもありがとう。大好きだよ、皆んな。ありがとう、皆んな》

 前事務所の関係者は、遠野さんのファンへの真摯な姿勢を懐古する。

「遠野さんは『生きづらい人の声を聞きたい』と頻繁に話していました。直接仕事に繋がらないようなことでも、本人のモチベーションは高かった。毎日のようにブログやインスタグラムを更新するのも、ファンとの交流が好きだったからというのがあったと思います」

 その言葉を裏付けるように、事務所には遠野さん宛のファンレターが多く届いていたという。

「他のタレントと比べても、ファンレターの数は多かったですね。彼女自身もSNSなどで『生きづらいこと、悩みがあったら相談してください』と積極的に呼びかけていましたから。特定のファンから定期的に手紙が届くことも珍しくなく、遠野さんは一通一通に丁寧に目を通し、大切に受け取っていました」

棺の中に納めてあげられれば

 遠野さんと思われる遺体が見つかってから数日が過ぎた7月中旬。取材班が都内にある彼女が暮らした自宅マンションを訪れると、その郵便ポストは、手紙で溢れかえっていた。同じマンションの住民が静かに語る。

「このマンションは人の入れ替わりも多く、近所付き合いは希薄です。遠野さんの郵便ポストはテープなどで閉じられておらず、郵便物が溜まっている状態です」

 前出の前事務所の関係者は、その光景に胸を痛めながらも、以下のように明かした。

「本当なら、どなたかが受け取って、せめてお棺の中に納めてあげられたら良かったのかもしれませんね……。ですが、その思いはきっと、彼女に届いていると信じたい。彼女は初対面の相手には非常に優しく、サービス精神に溢れる人でしたが、一方で、親しくなるほどに心の距離感に悩んでしまう繊細さも持ち合わせていました。

 だからこそ、顔を合わせることなく、自分のペースで心の内を綴れる手紙というツールが、彼女にとってはファンと心を通わせる上で、最も心地よい“ちょうどいい距離感”だったのではないでしょうか」

 手紙を通して最後までファンとの交流を続けた遠野さん。ご冥福をお祈りします。

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