'18年に行われた甲子園の様子
8月7日に行われた第107回全国高等学校野球選手権大会(甲子園)の広島代表の広陵高校と、北北海道代表の旭川志峯高校の試合に思わぬ注目が集まっている。結果は広陵が3-1で勝利した。
注目が集まる8月13日の試合中継
広陵高校は甲子園出場を前にして、野球部の寮で約半年前に部員同士の暴力行為があったという情報がSNSで拡散。ネット上では出場辞退を求める声が相次いだ。
試合までの流れをスポーツ紙記者が整理する。
「学校側は2月に事実関係を把握して高野連に報告。3月下旬に厳重注意を受けているため、大会にはそのまま出場しました。高野連は8月4日にオフィシャルサイト上で『第107回全国高等学校野球選手権大会における誹謗中傷等への対応について』と題した文章を発表。誹謗中傷や差別的な言動には《法的措置を含めて毅然とした対応をとってまいります》と異例の注意喚起を行っています」
当日は試合後に旭川志峯高校の複数の選手が広陵の生徒との握手を拒否する姿勢が物議を醸しもした。さらにテレビ中継でも変化が生じていたと前出のスポーツ紙記者が続ける。
「夏の甲子園は高野連と朝日新聞社が主催です。そのためNHKのほか、朝日新聞と関わりのあるBS朝日でも中継が行われたのですが、CMがすべてACジャパンに差し替えられていたのです。さらにNHKの中継でも試合冒頭に暴力行為に触れ、高校の謝罪と再発防止に務めるコメントを紹介しました」
ネット上ではただならぬ事態を憂慮する声が並ぶ。
《このまま穏便に済ますのは難しい状況になってきた。次の試合はどうするの》
《ACジャパンオンリーって災害時と同レベルのことが起こってるんか?》
《昨夜のBS朝日の中継で広陵の試合でCMがACジャパンに切り替わってたが、フジテレビの事案と同じ匂いがする》
中居正広の女性スキャンダルに端を発し、スポンサー企業の撤退が相次ぎ、CM枠がACだらけになったフジテレビ問題を思い起こす人もいた。
今回、CMがACに差し替えられた背景を広告業界関係者が指摘する。
「CMがACに差し替えになる理由は大きく分けて2つあります。1つは災害や大きな事件が起きた場合、企業イメージを低下させないため。もう1つは企業自身やCMに出演する芸能人や著名人の不祥事を受けてのものです。今回の場合は前者のケースに該当します。いじめ問題が取りざたされる高校の試合中継のスポンサーになった場合のイメージ低下を懸念した企業がCM出稿を拒否した形になります」
広陵高校の次の試合は8月13日に予定されている。今後の動向にも注目が集まりそうだ。
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