女優の今田美桜がヒロイン柳井のぶを演じるNHK連続テレビ小説「あんぱん」(総合ほか)第101回が18日に放送される。ドラマはこの日から第21週「手のひらを太陽に」(第101〜105回)に入り、のぶの夫、嵩(北村匠海)と作曲家のいせたくや(大森元貴)が作った楽曲「手のひらを太陽に」が大ヒットを記録。嵩は久しぶりに漫画を描こうとするが…。
第20週「見上げてごらん夜の星を」(第96〜100回)振り返り
会社を辞め漫画家として独立した嵩だが、仕事は思うようには進まなかった。落ち込む嵩を八木信之介(妻夫木聡)は、大衆に媚びずに自分らしい漫画を描けばいいと励ました。そこへ代議士の薪鉄子(戸田恵子)が訪れ、秘書ののぶが「探しているもの」について尋ねた。嵩は「逆転しない正義」と推測し、戦時中、のぶが逆転した正義に流され児童を間違った方に導いてしまったことをずっと悔やんでいると語った。後日、鉄子はのぶを解雇し、「「ここにいても、あなたの探しているものは見つからないわ」と言った。のぶは、義母の登美子(松嶋菜々子)のもとを訪問。解雇されたことを報告したうえで、嵩を支えながら2人で「探し物」を見つけていきたいと力を込めた。
昭和35(1960)年、嵩は依然として売れずにいた。ある日、たくやが作家の六原永輔(藤堂日向)を連れて柳井家に来て、ミュージカルの舞台美術を嵩に頼んだ。自信がない嵩だったが、タイトル「見あげてごらん夜の星を」と2人の熱意に心を動かされ、仕事を引き受ける。本番前日になっても細かく修正を加える永輔に戸惑う嵩だったが、ものを作る楽しさも感じていた。
舞台は大成功に終わり、嵩が永輔の詩を絶賛すると、永輔は「柳井さんにだって書けますよ。柳井さんはヒトを描ける作家です」と言った。数日後、たくやが柳井家にやってきて、歌詞を書いてくれないかと嵩に頼んだ。その詩にたくやがメロディーを乗せるという。「また一緒に楽しい仕事をしましょうよ!」と誘うたくやだったが、嵩は後ろ向きで、「漫画家は…漫画を描くべきなんだよ」と返した。聞く耳を持たない嵩に、のぶもやってみてはと声をかけるが、嵩は遮るように「僕の仕事に口出さないでくれ」。以来、2人の関係はギクシャクした。
その後、のぶは頻繁に家を空けるようになる。彼女は、嵩に内緒で八木の雑貨店を手伝っており、来店した妹の朝田蘭子(河合優実)に嵩が作詞を断ったことを相談した。八木は「あいつの書く言葉は全部、俺には詩に聴こえるけどな」と語った。
ある日、嵩は八木の店で接客中ののぶを見かける。八木は、夫に好きなことをさせるため、のぶが2人分働いていることを説明した。帰宅後、嵩はのぶに謝罪。のぶは苦労と思っていないと笑い、嵩も漫画以外で人を喜ばせる仕事に意欲を見せた。その時、近くに雷が落ち、家の電気が消える。懐中電灯を手にした手に光をあてたのぶが「ほら、血が流れゆう」と驚く。そして嵩の手にも光を向けた。嵩はふとつぶいた。「てのひらを、すかしてみれば、真っ赤に流れる、僕の血潮」
「あんぱん」第101回あらすじ
嵩が書いた詞にたくやがメロディーをつけて生まれた「手のひらを太陽に」は、「みんなのうた」でも紹介され、子供たちに広く歌われるように。そんななか、八木から、逃げずに漫画を描くよう言われた嵩は、久しぶりに漫画を描こうとするが、なかなか筆が進まず、漫画家として壁にぶち当たっていた。
そしてのぶも、社会の壁にぶち当たる。のぶが肩を落として帰宅すると、中から女性の声が…。
「あんぱん」とは?
人気アニメ「アンパンマン」の原作者として知られるやなせたかしさんと小松暢さんの夫婦をモデルにした朝ドラ。生きる意味も失っていた苦悩の日々と、それでも夢を忘れなかったヒロインとその夫の人生を描く。脚本は中園ミホさん。主題歌「賜物」をRADWIMPSが歌い、「語り」を同局の林田理沙アナウンサーが務める。
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