米国の首都ワシントンの警察を連邦政府の指揮下に置くのは違法だとして、ワシントン特別区が15日、トランプ大統領らを提訴しました。民主党のバウザー市長は犯罪対策を巡って移民当局に協力する姿勢でしたが、14日にボンディ司法長官が警察トップの権限を連邦政府に移譲するよう命じ、対立が激しくなっています。1分で読めて役に立つ「サクッとニュース」、今回は「ワシントン特別区がトランプ氏らを提訴」を解説します。
Q ワシントン特別区はどんな主張をしているの?
A 訴状では、大統領は緊急事態に限って地元警察を動員できるとする連邦法の規定を逸脱し、自治を侵害しているとしています。
Q どういう経緯で提訴することになったの?
A 移民に寛容なワシントンでは、警察が拘束した容疑者の情報を連邦当局と共有することを法律で禁じていますが、地元警察トップは検問などで得た市民らの情報を提供する方針を示していました。米紙ワシントン・ポストによると、トランプ政権に一定の協力姿勢を見せることで圧力をかわす狙いがあったと考えられます。ところが、ボンディ氏は「不法移民に関するすべての情報を渡さなければならない」として、警察トップの権限を麻薬取締局(DEA)のコール局長に委任することを発表したのです。
Q ワシントンの人たちはどう思っているの?
A ワシントンのシュワルブ司法長官は「政権は権限を乱用している。ワシントンがこれまで直面したことのない最も重大な自治への脅威を止めるために戦わなければならない」と述べています。
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