全国高校野球選手権大会は第12日の17日、阪神甲子園球場で3回戦があり、西日本短大付(福岡)は東洋大姫路(兵庫)に2―3で敗れ、優勝した1992年大会以来、33年ぶりの8強入りはならなかった。
西日本短大付の西村慎太郎監督の試合後の主な談話は次の通り。
西日本短大付・西村慎太郎監督
「野球でちやほやされているだけじゃダメ」
本当に素晴らしい試合をさせてもらったという思いでいっぱいです。勝たせてあげられなかったのは残念でしたけど、このチームになって最高のゲームができた。
<勝負の分かれ目は>
見えないところだと思いますが、東洋大姫路さんの力というか、プレッシャーを感じていました。あとは勝負どころで、木下君から甘い球が一つも来なかった。(三回途中から木下投手が救援)投手が代わり、流れを止められたかなと言うのが正直なところ。
<2人の投手がよく頑張った>
福岡大会からそうでしたが、特別球速がある投手じゃない中で、正直なところ、全国でここまでやれたのは、後輩にも学んでほしい。2人はともに最高のボールを投げてくれた。
<あと一つ勝てば、優勝した1992年以来の夏8強だった>
何回か甲子園に来させてもらって、(勝つために必要なのは)技術だけではないことは常に感じています。やっぱり技術もメンタル面も含めて、求められているものが、(優勝した)以前とは数段違うと想像しています。
「今の若い人は……」とかよく言われますけど、「若い人は」どころか、どんどん(野球の)レベルが上がっているようにしか感じない。
ピッチャーのスピードでもそうですよね。我々がやっている時は(直球が)140キロぐらいだったのに、今は140キロ出ても、プロ野球選手になれませんからね。
野球だけではなく、進化していることを感じながらやっている。我々の方が遅れているだろうということで、彼らの足を引っ張らないような気持ちで毎日指導に当たっているつもりです。
<今年の3年生を中心にしたチームの成長は>
最初は注意される経験がない子たちばかりでしたが、こういう舞台に立って「野球だけでは駄目だ」ということで、いろいろな指導を受けて、感じてきたと思う。
理想ですけど、(野球を通じて)上がった自分の力を、人の役に立てる生き方を考えてほしい。「野球でちやほやされているだけじゃダメだよ」というのは言ってきた。
甲子園の舞台に立たせてもらいましたから、次の世代の役に立つ人材になってほしい。
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