「私たちの所属するこの世界。愛すべきこの世界は、生まれた瞬間の、その次の瞬間にはもうなくなってしまうはずでした。ですが、そうはなっていない。私たちは確かに存在します。夢でも幻でもなく、確かにここにこうして存在し、あなたと向かいあって話ができています。ですがそれは奇跡でした。それも偶然が重なった奇跡ではなく、ある意思が起こしたものでした。世界が出来上がった瞬間、その意思もまた生まれました。そして、自分の存在を賭して、この世界がしばらく存在するための猶予を得たのです」
/448 上田岳弘 倉田悟・絵
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