打ち負けた「強打の山梨学院」 磨くべきものを知った夏の甲子園

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【山梨学院-沖縄尚学】一回表山梨学院2死二塁、横山の適時打で生還する二塁走者・鳴海(捕手・宜野座)=阪神甲子園球場で2025年8月21日、長澤凜太郎撮影 拡大
【山梨学院-沖縄尚学】一回表山梨学院2死二塁、横山の適時打で生還する二塁走者・鳴海(捕手・宜野座)=阪神甲子園球場で2025年8月21日、長澤凜太郎撮影

高校野球・夏の甲子園準決勝(21日)

○沖縄尚学5―4山梨学院●

 強打を誇る山梨学院が、打ち負けた。打撃だけでは勝てないことが分かった夏だが、近年のチームでは異色といえる、圧倒的な打力が夏の初のベスト4進出の原動力になった。

【山梨学院-沖縄尚学】一回表山梨学院2死二塁、横山が適時打を放つ=阪神甲子園球場で2025年8月21日、長澤凜太郎撮影 拡大
【山梨学院-沖縄尚学】一回表山梨学院2死二塁、横山が適時打を放つ=阪神甲子園球場で2025年8月21日、長澤凜太郎撮影

 一回は四球を足がかりに、大会タイ記録の8打数連続安打をマークした4番・横山悠の右前適時打で先制し、五回は3連打でチャンスを作って勝ち越した。さらに六回は失策が絡んで4点目が転がり込む。ただ、4―1とした後、救援した沖縄尚学の2番手・新垣有絃(ゆいと)に翻弄(ほんろう)された。

 横山は前日、数時間かけて相手投手の動画を見て研究したが、「変化球がとても良かった」と、好投手の攻略は簡単ではなかった。

 近年、低反発バットの影響で得点しにくくなっている中、投手力や守備力を磨いて接戦の強さに磨きをかけるよりも、打ち勝つ野球を掲げて打撃を強化してきた。今大会は準々決勝までの3試合で2桁安打をマークし、計43安打、31得点と一定の成果を出した。

 しかし、準決勝は沖縄尚学の10安打に対し、山梨学院は8安打で、1点差で敗れた。吉田洸二監督は「ベスト4だからもう100点。今日学んだのは、これ(打撃)プラス、ピッチャーを(整備)していけば夢はかなうかな」と前向きに語った。この夏、学校史上最高の結果を残しつつ、磨くものを持ち帰った。【荻野公一】

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