和歌山県議会から日本維新の会の会派が名実ともに消滅する。唯一の所属県議の小西政宏氏=橋本市選出=が22日、毎日新聞の取材に会派名から維新の名を外して無所属に変更する考えを明らかにした。小西氏は7月の参院選で無所属の望月良男氏を支援するために事前に離党届を提出。維新は22日、除名処分とした。
県議会事務局によると、議会運営委員会の委員は、3議席以上だと割り当てられる。維新は2023年4月の県議選で計3議席を獲得。この基準を満たしたが、同年10月には党本部の「身を切る改革」を巡る内紛で当時の所属県議が離党し、議運への参加がオブザーバーになる2人会派に移行。今年7月には県総支部幹事長の浦平美博氏が参院選出馬により県議を自動失職し、議運への参加が認められない1人会派となっていた。
小西氏は5月、後に無所属で初当選を果たす望月氏を「議員になる前からお世話になり、政治信念をともにしている」として支援するため、離党届を提出。維新は浦平氏の擁立を決めていたため、離党届を受理せずに処分した。小西氏は会派名を変更することとし「政治信念を貫くために離党届を出したが除名となり、残念だし悲しい」と話す。
浦平幹事長は「党勢を立て直すべく、党を背負う覚悟のある人材を発掘していきたい」としている。【駒木智一】
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