
箱根駅伝のシード常連校となった創価大が飛躍的な成長を遂げた背景には、7年前の1本の電話があった。
ヘッドコーチとして、監督と選手の橋渡しを担う久保田満さん(43)の思いが、現体制を作るきっかけとなった。【黒詰拓也】
創価大駅伝部を長年支えてきた久保田満コーチの指導への思いと部の転換点について、2回に分けて配信します。
前編:箱根駅伝シード常連の創価大、きっかけは7年前の決断
後編:創価大と久保田コーチの運命変えた電話「プロポーズのよう」
選手への指導は「ですます調」
現在4人いるコーチ陣の中で、久保田さんは最も長い約15年にわたり、創価大に関わっている。
その指導スタイルは独特だ。
ある日の練習で、久保田さんは練習前後の選手たち一人一人に声を掛けていた。
「流れに合わせてペースアップしましょう。出力を抑えつつ、足の回転を速くするイメージが理想です」
「力の抜き方、余裕の作り方はどうでしたか。振り返れば調子は上げられます」
スポーツ界では、命令口調で指導するコーチが少なくないが、久保田さんは、20歳以上も年の離れた選手たちに「ですます調」で話すことを心がけている。
久保田さんらコーチ陣のきめ細かい指導もあり、創価大は躍進してきた。
箱根駅伝では6年…
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