
経営再建中の日産自動車が30日発表した2025年4~6月期連結決算は、本業のもうけを示す営業損益が791億円の赤字(前年同期は9億円の黒字)だった。トランプ米政権による自動車関税や主力市場での販売不振が響いた。最終(当期)損益も1157億円の赤字(同285億円の黒字)だった。
日産自動車が30日に発表した2025年4~6月期連結決算では営業赤字の幅は事前予想より縮小したが、経営再建の道のりは依然険しい。リストラなどによる固定費削減は効果を見せ始めたが、車の販売は世界全体で勢いを欠くためだ。
「経営再建計画の規律正しい取り組みを続けることの重要性を物語っている」。イバン・エスピノーサ社長は、この日発表した25年4~6月期連結決算の営業赤字を791億円にとどめたことについて、こう語った。
日産は26年度に24年度比で5000億円のコスト削減を掲げているが、25年4~6月期で300億円以上の経費削減効果があったとしている。日米英での早期退職募集に加え人工知能(AI)活用での販売経費適正化なども奏功。コスト削減にあたっては、従業員約3000人が各部門の通常業務を離れ集中的に経営再建に向けたアイデアを出し合い、順次実行しようとしているという。
ただ、コスト削減だけでは、本格的な業績回復はおぼつかない。4~6月期の自動車販売台数は…
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