1942年に水没事故のあった山口県宇部市の海底炭鉱「長生炭鉱」で、地元の市民団体が6回目となる潜水調査を行い、事故現場の主坑道で頭がい骨とみられるものが初めて見つかりました。事故では、朝鮮半島出身の労働者136人を含む183人が亡くなっています。1分で読めて役に立つ「サクッとニュース」、今回は「長生炭鉱調査で骨発見」を解説します。
Q 長生炭鉱の水没事故って聞いたよ。どんな事故だったの?
A 1942年に落盤が原因で坑道が水に沈む事故が起き、183人の労働者が亡くなりました。そのうち136人は朝鮮半島出身者でした。
Q 事故があったのはどこかな。
A 山口県宇部市の海底にある炭鉱で、坑口から約1キロ沖合の場所で事故が起きました。
Q 骨が見つかったの?
A 頭がい骨とみられる骨などが見つかり、その後の鑑定の結果、いずれも人骨と判明しました。
Q どうやって水の中を調査したの?
A 市民団体「長生炭鉱の水非常(みずひじょう)を歴史に刻む会」の依頼で、韓国人ダイバー2人が潜水して調査しました。
A 見つかった骨はどうするの?
A 市民団体は、事故の犠牲者の可能性があるとして、見つかった骨を山口県警に引き渡しました。
Q 国は調査をしてくれるの?
A 国は今のところ「現時点では困難」として、遺骨の調査や収容に消極的な姿勢を示しています。刻む会の井上洋子共同代表は「戦争中に事故が起きた長生炭鉱の犠牲者の遺骨を遺族に返還するのが日本の誠意であり、責任だ」と話しています。
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