川崎市教育委員会は27日、市立有馬小(宮前区東有馬)で、教諭がプールの水を止め忘れ、プール約0・68杯分(約167立方メートル)の水を流出させたと発表した。損害額は14万699円に上るが、過失の程度が低いとして教諭に損害賠償請求はしないという。
川崎市の市立小では2023年5月と24年12月にも、別の小学校でプールの水の流出事故が起きている。2年あまりで3回も発生したことについて、市教委の落合隆教育長は「昨年度の流出事故を受け、再発防止策に取り組む中で、再びこのような事故が発生したことを深くおわびする」とコメントした。
市教委によると、7月17日午後2時ごろ、有馬小の20代の男性教諭がプールの貯水を開始した。だが、当日は学校の内装工事の準備作業などにも従事したことで、水を止めるのを失念したという。注水は翌18日午前7時ごろまで続いた。防火用水として、校長がプールへの注水を指示したという。
同小のマニュアルでは、プールに水を張る際は複数の教員で対応し、満水を知らせるアラームをセットするように規定しているが、教諭は単独で作業し、アラームも使っていなかったという。市教委ではマニュアルの手順を徹底するように改めて各学校に周知する。【葛西大博】
Comments