
2005年に環境省がクールビズを提唱してから20年が経過した。夏場にネクタイやジャケットを目にする機会は激減したが、この夏も尋常ではない暑さが続いている。
ワイシャツやスラックスに汗がにじみ、革靴は蒸れて不快極まりない……。
ビジネスパーソンの装いには、もっと「涼」が必要だ。だが、果たしてどこまでなら許されるのだろうか。
<主な内容>
・潮目を変えた二つの出来事
・ビジカジ化後押しする暑さ以外の要因
・粘ったのは金融。逆に即対応した業界は?
・汚れ以外に清潔感を損なうもの
・短パンはOK?専門家の見解は
相次ぐ研修依頼
いよいよ弊社でもビジネスカジュアルを始めることになりました。どうやって進めていけばいいか、サポートをお願いします――。
東京都目黒区の一般社団法人「日本服装心理学協会」代表理事、久野梨沙さんの元には、そんな企業研修の依頼が相次いでいる。
「(フォーマルの)最後のとりでだった金融業界が、ビジネスカジュアルの通年緩和にどっと流れてきている。とりわけ今年の夏は、研修の依頼がすごく増えています」
特に顧客の年齢層が比較的高い地方の金融機関は、従業員の服装に対する考え方が保守的な傾向にあるという。
だが、そこでも変化のうねりが起きていると、久野さんは感じている…
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