なぜかペルシャ語とフランス語が公用語になっている架空のカナダ・ウィニペグを舞台にしたインディーズ映画だ。七面鳥にメガネを奪われた友だちのために、氷の中のお札を手に入れようと奮闘する幼い姉妹ネギンとナスゴル。地元の観光スポットをめぐるツアーガイドのマスード。仕事を辞めて、疎遠の母親を捜すマシュー。そんな三つのエピソードが一つに収束していく様を映し出す。
小学校の教室で男の子が先生にひどく叱りつけられる冒頭シーンは、アッバス・キアロスタミ監督の名作「友だちのうちはどこ?」への明快なオマージュ。超現実的で不条理なユーモアはロイ・アンダーソン作品を彷彿(ほうふつ)とさせ、雪とコンクリートとレンガで成る箱庭的な世界観の描き方はウェス・アンダーソンのよう。要するに、とてつもなく風変わりな映画だ。
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