7月 私のおすすめ 渡辺祐真(書評家)

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(1)島口大樹『ソロ・エコー』(講談社)

(2)黒川隆介『生まれ変わるのが死んでからでは遅すぎる』(実業之日本社)

(3)佐竹保子『新釈漢文大系 詩人編2 謝霊運・謝朓』(明治書院)

ファインダー越しの記憶

 (1)パワハラが原因で会社を辞めた将輝は、横浜にあるバーで働くことになる。そこは、失踪した父親も一時期アルバイトしていた店で、彼のカメラと写真が残されていた。それを譲り受けた将輝は、写真を頼りに横浜各地でカメラを構える。ファインダーを通して出会うのは、父の記憶や彼の交友関係といった横の記憶、そしてアメリカ軍、駅舎、遊女と地蔵といった横浜の地に宿る縦の記憶だ。現…

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