トランプ米大統領は1日、自身のソーシャルメディアへの投稿で、ロシアのメドベージェフ安全保障会議副議長(前大統領)による「極めて挑発的な発言」を受け、「適切な地域に原子力潜水艦2隻を配備するよう命じた」と明かした。ロイター通信によると、メドベージェフ氏は7月31日、ロシアが核攻撃能力を保有していることを忘れてはならないとトランプ氏をけん制したという。
トランプ氏は投稿で「愚かで扇動的な発言が、単なる言葉にとどまらない場合」を想定した対応だと説明。「言葉は非常に重要であり、しばしば意図せぬ結果につながる。この事態がそうならないことを願う」と述べた。
トランプ氏は、ロシアがウクライナとの停戦合意に応じない場合、ロシアと取引する第三国に100%の「2次関税」を課すなどと表明。当初は期限を9月上旬としていたが、7月28日には期限を8月上旬に前倒しすることを明かしていた。
これに対し、メドベージェフ氏は「最後通告ゲームをしている」とトランプ氏を批判し、「最後通告は脅威であり、戦争への一歩だ」などととX(ツイッター)に投稿していた。
応酬はさらに続いた。トランプ氏は7月31日、ソーシャルメディアに「メドベージェフに言葉に注意するよう伝えろ。彼は非常に危険な領域に踏み込んでいる!」と投稿。ロイターよると、メドベージェフ氏は通信アプリ「テレグラム」に、「傲慢な米国大統領からこれほど神経質な反応を引き起こすのであれば、ロシアは全て正しいことをしており、独自の道を歩み続けるだろう」と書き込んだという。【ワシントン西田進一郎】
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