米「原潜2隻展開」、露「戦争に近づく」 ウクライナ停戦巡り神経戦

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米ホワイトハウスで演説するトランプ大統領=2025年7月31日、ロイター
米ホワイトハウスで演説するトランプ大統領=2025年7月31日、ロイター

 トランプ米大統領は1日、ロシア政府高官の「極めて挑発的な発言」を受け、「適切な地域に原子力潜水艦2隻を展開するよう命じた」と明らかにした。米側は、ロシアがウクライナとの停戦に応じなければ対露追加制裁に踏み切る構えだが、露側は「最後通告は(米露の)戦争に近づく一歩だ」と反発し、自国の核戦力の存在を誇示。米側が設定した停戦受諾の期限が8日に迫る中、米露の神経戦が激化している。

 「言葉は非常に重要であり、しばしば意図せぬ結果につながる」。トランプ氏は1日、自身のソーシャルメディアへの投稿で、メドベージェフ露安全保障会議副議長(前大統領)の発言を批判した。

 その上で「愚かで扇動的な発言が、単なる言葉にとどまらない場合」を想定し、米軍の原潜2隻に「適切な地域」への展開を命じたと明かした。

 潜水艦の位置や移動の情報は、国を問わず最高の軍事機密だ。米軍には、戦略核ミサイル搭載可能でロシアや中国への核抑止の一翼を担う戦略原潜や、敵艦船を攻撃する攻撃型原潜がある。トランプ氏の命令の詳細は不明だが、投稿後には「(露側から)脅しがあった。我々は自国民を守る」と記者団に説明した。

 トランプ氏が問題視したのは、追加制裁を巡るメドベージェフ氏の一連の発信だ。7月28日にX(ツイッター)への投稿で「トランプ氏は最後通告ゲームをしている。最後通告は脅威だ」などと批判した。

 トランプ氏から「非常に危険な領域に踏み込んでいる」と指摘を受けると、「恐るべき米大統領がこれほど神経質に反応するのであれば、ロシアは全て正しいことをしているということであり、(今後も)独自の道を歩み続けるだろう」と反論。ロシアが核攻撃能力を保有していることを忘れてはならないとけん制していた。

 一方、プーチン露大統領は1日、ウクライナとの和平の「条件は以前のままだ」と述べ、改めて強硬姿勢を示した。プーチン氏はウクライナの「中立化」「非同盟化」などを求めており、「この危機を引き起こした原因を根絶することが重要だ」と強調した。

 トランプ氏が停戦に応じないプーチン氏に…

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