「上方漫才協会」の10周年を記念し4会場でおこなう『上方漫才協会 十周年記念 特別興行』が、8月2日に「よしもと祇園花月」(京都市東山区)にて秋楽を迎えた。公演後には囲み取材がおこなわれ、同協会の会長・中田カウスが閉館の迫った同劇場に言及した。
■ 8月18日に閉館、予想外の動き?「こんなに暑いし…」若手芸人の育成・サポートを目的として設立された「上方漫才協会」。今年で10周年を迎えることを記念し、東京、福岡、大阪、京都の4会場にて特別興行がおこなわれた。
千秋楽の会場は、8月18日に閉館が迫った「よしもと祇園花月」。同劇場は、半世紀以上続いた「京都花月劇場」の閉館から24年ぶりとなる京都での直営劇場として2011年7月に開館。若手の人気芸人から実力派ベテランまで、多彩な出演者による漫才・落語・諸芸・京都オリジナルの「祇園吉本新喜劇」を披露する、京都唯一のお笑い常設劇場だ。
長年お笑いファンや観光客に愛された劇場だけあってかチケットは完売し、ガクテンソク、アインシュタイン、もりやすバンバンビガロ、トット、見取り図、すゑひろがりず、バッテリィズ、エバースなどいずれも劇場で活躍する芸人たちがネタを披露した。
公演後におこなわれた囲み取材で、カウスは同劇場の閉館について触れ「いっぺん閉めます、と言ってからのお客さんの入りがね。こんなに暑いし閉めるし余計来ないのかなと思ってたんですが、本当によく入っていただいて。ありがたいお声もいただきました」とコメント。
さらに「建物がね、文化財として残さなアカンのかなと思うほど、劇場としてはこの大きさといい、なんともいえないいい感じなんですが。ただ設備がね。雨漏りや漏電もありまして、お客さんに何かあったら大変なことですから」と、同館への思い入れを語った。
一方で、今後については「京都に限りませんよ。神戸、名古屋、横浜にも、もっとオーバーなことを言えば47都道府県に漫才劇場ができればと思ってます」と話し、全国的に劇場を広げていきたいという壮大な構想を語った。
取材・文/つちだ四郎
Comments